男「あ、あの……」
女「……」
男「あなたのことを愛してます。俺と……結婚して下さい!」
女「……喜んで」
男「ありがとう。プロポーズは何度やっても緊張するよ」
女「何度やっても?」
男「あ、いや、予行演習を沢山やったから」
女「ああ、そういうこと」
イチオシ記事
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ブロロロロロロ…
男(トラックが猛スピードで――)
男「危ないッ!」
ドゴォンッ!
男「ああっ!」
男「……!」
男(ダメだ……即死だ)
男「ちくしょう、またかよぉぉぉぉぉ!」
男「もう一度だ! タイムリープ!」
…………
……
男「さ、二人でワインを飲もう」
女「うん」
女「……おいしい」
男「特別なワインを用意してもらったからね」
男「さて、大事な話があるんだ」
女「なに?」
男「俺と……結婚してくれ!」
男「ホント!?」
女「うっ!?」
男「え!?」
女「うっ、うぐぐぐ……ぐぐぐっ……ゴボォッ!」ドサッ…
男「まさか……毒!? ワインの中か!」
男「ちくしょう、タイムリープ!」
…………
……
男「だろう? ここからの景色は絶景なんだ」
男「だが、この景色より素晴らしいものがある。それは……君だ」
女「えっ……」
男「俺と……結婚して欲しい」
女「はい!」
男(決まった……今度こそ大丈夫だろう)
男「え?」
女「いやぁぁぁぁぁっ!」ヒュゥゥゥゥ…
ドザッ…
男「な……!? 彼女が屋上から落ちた……!」
男「またかよ! タイムリープ!」
…………
……
男「上から鉄骨が降ってきた! タイムリープ!」
……
グサッ!
男「クロスボウの矢が彼女に! タイムリープ!」
……
……
男(かつて彼女が初めて死んだ時、俺が絶叫すると……俺はこのタイムリープ能力を身につけていた)
男(以後俺は何度も何度も彼女にプロポーズをしては――死なせ続けた)
男「くそっ、何回タイムリープしても彼女が死んじまう!」
男(なんのムードもないただの夜道だけど……)
男(これで何度目のプロポーズになるか分からないけど……)
男「結婚して下さい!」
女「は、はいっ!」
男(プロポーズは成功……! だが……)
女「……?」
男(何も起きない、か……?)
グサッ!
女「あ……!」
通り魔「ククク……」
女「ううっ……」ドサッ
男(女さんがナイフで刺された――!)
男(なんだこいつ――、覆面なんかして――、血まみれのナイフ――)
女「う……うう……」
通り魔「ちっ、急所を外してたか。すぐトドメを――」
男「やめろおおおっ!!!」
通り魔「!」
通り魔「……」
男「トラックで轢いたり、毒盛ったり、屋上から落としたり……」
通り魔「……」
男「なんで!? なんでこんなことする!?」
通り魔「……」ダッ
男「逃がすかァ!」ガシッ
通り魔「ぐっ……!」
男「ツラ見せろ、この野郎ォ!」
男「……え?」
?「……」
男「……俺?」
?「……」
男「老けてるし、だいぶ顔は荒んでるが……俺……か?」
?「ああ、そうさ……。俺は未来から来たお前だよ」
男「な、なんだとォ!?」
未来男「……」
未来男「ああ」
男「何度も何度も何度も……」
未来男「ああ」
男「なんで? なんでこんなことすんだよ!」
未来男「決まってんだろ。あの女と結婚したせいで、俺の人生が狂っちまったからだよ!」
男「なんだって……?」
未来男「俺の境遇を教えてやろう」
Source: V速ニュップ
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