“休日の暇つぶしにアニメを観たい。でも何を観たらいいかわからない!”という人に向けて、オススメのアニメを紹介する“休日アニメ三昧”。今回紹介するのは『黒子のバスケ ウインターカップ総集編』です。
アニメ『黒子のバスケ(くろこのばすけ)』は、藤巻忠俊先生の同名漫画が原作で、高校バスケットボールを描いたスポーツアニメ。バスケを通して深まる友情の他、心の葛藤や努力する姿を描いたストーリーは、バスケ好き以外にも、広くの人に刺さります。
また、主人公・黒子テツヤは、平均かそれ以下の体力で“影が薄い”と評されることもある少年であり、いわゆる“天才タイプ”ではなく、スポーツアニメの登場人物としては少々めずらしいタイプであることも印象的です。
絶大な人気を誇り、“東京国際アニメフェア”などでも高く評価されたので、視聴したことがなくても“名前は知ってる!”という人が多そうな本作は、今年2022年でTVアニメ放送開始(2012年)から10周年!
アニメ公式サイトでは、2022年4月~2023年3月の期間、10周年プロジェクトとしてさまざまな企画が展開中。2023年3月24日にはBlu-ray&DVD『黒子のバスケ THANKS DISC ~10th Anniversary~』の発売も決定しており、長く愛される作品であることが伺えます。
今回は、今から作品に触れるにあたってオススメな『黒子のバスケ ウインターカップ総集編』を紹介します。
『黒子のバスケ』のあらすじ
中学バスケットボールの超強豪・帝光バスケットボール部。その輝かしい歴史の中でも最強と謳われたのは、「キセキの世代」と呼ばれる5人。黄瀬涼太、緑間真太郎、青峰大輝、紫原敦、赤司征十郎。“10年に1人の天才”と呼ばれる逸材が5人同時に在籍し、は、無敗を誇りました。
そんなチームで、天才たち5人から一目置かれていた“幻の6人目(シックスマン)”こと黒子テツヤ。
黒子は、身体能力こそ平均かそれ以下の選手ですが、極端に影が薄く人から気づかれにくいという個性を生かした視線誘導(ミスディレクション)によって相手のマークを外し、敵からボールをスティール(奪う)したり、絶妙なポジションからパスを繋いだりすることを得意としていました。
「キセキの世代」の5人がそれぞれ異なる高校に進学する中、黒子は誠凛高校に入学。そこで「キセキの世代」に匹敵するほどのポテンシャルを持つアメリカ帰りの帰国子女・火神大我と出会う。
バスケットボール部に入部したふたりは、黒子を影、火神を光とするプレイスタイルを確立し、「キセキの世代」を倒して日本一になることを目指します。
『黒子のバスケ ウインターカップ総集編』はどんな作品?
TVシリーズで描かれたウインターカップの激戦を全3部作の総集編(影と光/涙の先へ/扉の向こう)として再構成。各作品ごとに、キャラクターたちの華麗なバスケシーンを描いた新作映像がオープニングを飾ります。
夏のインターハイ(IH)予選で敗北し、大きな挫折を味わった誠凛高校バスケ部が、挫折を乗り越えて冬のウインターカップ(全国高等学校バスケットボール選手権大会)に挑む物語が展開。予選を勝ち上がった誠凛高校と、「キセキの世代」が所属する強豪校が繰り広げる戦いが描かれます。
“物語の途中からでも大丈夫なの?”と不安に思う方もいるかもしれませんが、黒子たちの入部からウインターカップ予選までの物語にもざっと触れてくれるので一安心。
“それでも心配!”という人に関しても、下記の3点を押さえておけば、心配なく楽しめます。
要点を簡潔に表すならば、本作の見どころのひとつは「キセキの世代」が背負う天才ゆえの葛藤。黒子たちとの戦いを通して、彼らがどう変わっていくか。各チームメンバーとの関係性の変化にも注目することで、物語をより深く楽しめると思います。
重要なのは6チーム!
本作で重要となるのは、黒子たちが所属する“誠凛高校”と、「キセキの世代」の5人がそれぞれ所属する“海常高校(黄瀬涼太)”、“秀徳高校(緑間真太郎)”、“桐皇学園高校(青峰大輝)”、“陽泉高校(紫原敦)”、“洛山高校(赤司征十郎)”の6チーム。
「キセキの世代」の5人は名前に入った色と同じ髪の色をしているので、ひと目見てスッと名前を憶えやすく、色をもとにマークしやすいのは初心者にとってありがたいポイント。ちなみに、IHでの順位は1位が洛校、2位が桐皇学園、3位が陽泉の順。こちらも頭の片隅に入れておくとよいかもしれません。
海常戦と桐皇学園戦はリベンジマッチ!!
誠凛はIH予選決勝リーグで青峰が所属する桐皇学園に圧倒的大差で破れており、ウインターカップでの桐皇学園戦は黒子たちにとってリベンジマッチです。
一方、誠凛は練習試合で黄瀬が所属する海常に勝ったことがあり、公式戦としては初の試合ながら、海常戦は海常からのリベンジマッチという形になります。
この関係を踏まえると、ウインターカップの熱戦がさらに深く味わえるでしょう。
勝つことがすべてだった「キセキの世代」
帝光中バスケ部時代、才能を開花させた、「キセキの世代」の5人は、次第にただ勝つためにバスケをするようになっていきました。黒子はチームの変化に違和感を覚え、そして最後は自らバスケ部を去りました。
しかし、黒子は誠凛バスケ部で相棒である火神に出会い、チームメイトに出会い、勝つだけではない大切なものを再び見つけました。そんな黒子が相棒の火神との連携プレーで、次々と天才たちを打ち破っていきます。 それが「キセキの世代」の5人にどんな影響を与えていくのかが本作の見どころです。
ケレン味たっぷりの多才な技が熱い!
アニメ『黒子のバスケ』を熱くさせるのは黒子や火神、「キセキの世代」たちが繰り出す様々な必殺技。ジャンプ連載作品……あるいは少年漫画らしいというべきでしょうか。選手たちの才能や能力が、ケレン味たっぷりにクローズアップされる試合は盛り上がること間違いナシ!
今回は彼らが持つ技の一部を紹介します。なお、本記事で紹介する以外にも、IH決勝リーグでの敗北を糧に黒子が習得した消えるドライブ(バニシングドライブ)”、黒子のチームメイト・木吉鉄平が使う“後出しの権利”など、各キャラクターの得意を生かした様々な技が登場します。
選手たちが気合を込めて数々の技を繰り出す試合は、思わずこぶしを握ってしまうような熱さです。技の応酬によって劇的に動いていく試合展開にも注目です!
黒子:視線誘導(ミスディレクション)
異常なまでに影が薄い彼の個性(?)を生かした技術。敵の目線を自分から反らし、思わぬ場所に現れてパスを繋いだり、ボールをスティールしたりします。
相手が黒子の存在感に慣れてしまうと効力が減弱してしまうため、一試合丸々持続させるのは難しい技です。
火神:流星のダンク(メテオジャム)
火神の天性の跳躍力を生かし、通常よりも高い位置に跳んでから放つシュート。ディフェンス側がゴールより高い位置でシュートボールに触れるとファールになるため、ブロックをすることができません。
黄瀬:模倣(コピー)
見たプレーの模倣と再現。一度コピーすれば別の試合で用いることも可能なので、文字通りのオールラウンドなプレイを可能にします。
元々は「キセキの世代」の技を模倣することはできなかった黄瀬ですが、それを克服し「完全無欠の模倣(パーフェクト―コピー」を完成させました。
赤司:天帝の眼(エンペラーアイ)
相手の呼吸や筋肉の収縮などを見抜くことで実現する動作の先読み。その能力で相手の足をもつれさせて尻もちをつかせる「アンクルブレイク」を意図的に引き起こすことも可能。ディフェンスでもオフェンスでも効果を発揮し文字通り“エンペラー”のような力で試合を支配します。
豪華な声優陣も熱い!
アニメが爆発的な人気になった要因のひとつである豪華声優陣の熱演も本作の重要なアピールポイント。
黒子テツヤ役の小野賢章さん、火神大我役の小野友樹さんのふたりの主人公はもちろんのこと、黄瀬涼太役に木村良平さん、緑間真太郎役に小野大輔さん、青峰大輝役に諏訪部順一さん、紫原敦役に鈴村健一さん、赤司征十郎役に神谷浩史さんと「キセキの世代」の声優陣も超豪華。
もちろん、ここに記載していないキャラクターを勤める声優陣も超豪華。そんな声優陣の熱演が彩る名シーンには心を揺さぶられます。試合終了の瞬間には、選手たちと一緒になって涙を流す人も多いはず!
こんな人にオススメ!
『黒子のバスケ ウインターカップ総集編』を一番にオススメしたいのは、企画タイトルの通り休日にすっぽりと時間が開いてしまった人です。
総集編とはいえ約90分×3本=4.5時間の本作はなかなかのボリューム。“トホホ、連休初日なのにすることがないよ……”なんて時には、3部作をイッキ見すれば熱いストーリーにテンションがぶち上がることうけあい。きっと有意義な連休を過ごせるでしょう!
また、ライトなスポーツファンにもオススメです。オリンピックやワールドカップのように、みんなで集まって盛り上がるのにもピッタリ。とにかく、熱く、元気が出る作品です!
カッコイイ新作映像のOPもあり、リアルタイムで『黒子のバスケ』のTVシリーズを観た人も楽しめます。ウインターカップを中心にまとめられているので、きっと当時とは違った楽しみがあるはずです。
なお、本記事では一気見をオススメしましたが、1本(約90分)ずつ見るのももちろんOK。おもしろくてテンションが上がる作品なので、一本ずつ大切に楽しむのもいいですよ!
『黒子のバスケ ウインターカップ総集編』配信サービス
配信サービス:バンダイチャンネルほか 各配信サイト
配信価格:600円(税抜)(HD/SD共通)
配信形態:レンタル配信(VOD)
文/渡辺晴陽
アニメ『黒子のバスケ』公式サイト
アニメ『黒子のバスケ』公式Twitter
(C) 藤巻忠俊/集英社・黒子のバスケ製作委員会
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