大ヒット映画『すずめの戸締まり』すずめの旅、何時間&いくらかかる? 日本各地をめぐる旅は数字で見ると意外とリアルかも

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すずめ

 この冬話題の映画と言えば『すずめの戸締まり』。新海誠監督の約3年ぶりとなる新作劇場版アニメである本作は、公開から45日間で興行収入が100億円を突破しました。

 まだ鑑賞していない方の為にざっくり説明すると、本作は日本各地の廃墟を舞台に、災いの元となる“扉”を閉めていく17歳の少女・岩戸鈴芽(いわとすずめ)の解放と成長を描く現代の冒険物語。

 九州の静かな町で暮らすすずめは、“扉”を探している青年・宗像草太(むなかたそうた)に出会います。それから人間の言葉を話す謎の白い猫・ダイジンとの遭遇や日本各地で“扉”が次々に開き始めるという現象に直面し、すずめは日本列島を巻き込む“戸締まりの旅”を始めることとなります。

 見たこともない風景、驚きと困難の数々、私たちの人生にも光をもたらす本作は、観ていて先が気になるワクワクする映画です。……が、先の展開に負けないくらい気になったのは、すずめの旅のスケール。

 九州、四国、関西、東京と日本各地をめぐるとなるとかなり大がかりな旅です。……コレ結構お金がかかるのでは? そんなわけで、物語自体のネタバレは避けつつ、交通機関を使用したシーンの合計料金を調べてみました。

映画『すずめの戸締まり』:すずめの旅の所要時間と利用料金ざっくり調べてみた

前提条件
・経過地点はいずれも推定のもの。
・作中の路線や車種は実在のものと異なる場合があります。
・運賃およびガソリン価格(163.5円)は2022年12月20日時点のもの。
・燃費・所要時間は参考数値。
・数値は小数点以下第二位を四捨五入。
・金額は小数点以下を四捨五入。

物語の始まり・宮崎から愛媛まで!

 本作の始まりの舞台は宮崎県日南市。劇中では油津港からフェリーに乗って八幡浜港へ向かうのですが、現実における八幡浜港行きのフェリーは臼杵港と言う港から出ています。

 愛媛県の八幡浜港に到着した後は、JR四国予讃線の八幡浜駅から電車で移動。劇中の描写から推測すると校舎駅は関川駅のようでした。

【フェリー】
所要時間:2時間25分(臼杵港~八幡浜港)
利用料金:3,400円(九四オレンジフェリー2等運賃)
【電車(JR四国予讃線)】
所要時間:4時間53分(八幡浜駅~関川駅)
利用料金:3,230円
※特急は使用せず。

ヒッチハイクや新幹線で愛媛、兵庫、東京と移動!

 すずめは、ふとしたきっかけで同じ年の少女・海部千果(あまべちか)と親交を深めます。ちなみに出会った場所は愛媛県西条市の大谷池が有力です。民宿を営む千果の実家で一晩お世話になり、すずめはここから明石海峡大橋を目指します。

 ヒッチハイクを行うすずめは、兵庫県神戸のスナックのママ・二ノ宮ルミ(にのみやるみ)出会い、明石海峡大橋まで連れていってもらいます。その後は、ルミのスナックがある商店街まで同行することに。ちなみに、商店街はその風景から琴ノ緒町の二宮商店街がモデルの模様です。

 その後は、新幹線などを使用して新神戸駅から東京駅、そしてお茶の水へと移動。草太の自宅へ向かいます。

【ヒッチハイク】
所要時間:3時間21分(愛媛県西条市洲之内甲~兵庫県神戸市中央区琴ノ緒町)
利用料金:12,887円
■料金内訳
高速道路通行料:10,990円
ガソリン料金:1,897円
距離:264.6km
燃費:22.8km/L(トヨタ・シエンタ)
ガソリン使用料:264.6km÷22.8km/L=11.6L
ガソリン料金:11.6L×163.5円=1,897円
【新幹線(新幹線のぞみ)】
所要時間:2時間41分(新神戸駅~東京駅)
利用料金:14,420円
【新幹線(JR中央線快速)】
所要時間:3分(東京駅~御茶ノ水駅)
利用料金:140円

ヒッチハイクや新幹線で愛媛、兵庫、東京と移動!

 御茶ノ水駅の前からは草太の友人・芹澤朋也(せりざわともや)の愛車であるアルファロメオのコンバーチブルに乗り、岩手県にあるすずめの実家を目指します。

 劇中のカットから、目的地を“陸前高田市米崎町堂の前”という地域の道に設定します。

【自動車】
所要時間:6時間28分(東京都御茶ノ水駅前~岩手県陸前高田市米崎町堂の前)
利用料金:17,190円
■料金内訳
高速道路通行料:10,650円
距離:483.7km
燃費:12.1km(アルファロメオ・4Cスパイダー)
ガソリン使用量:483.7km÷12.1km/L=40L
ガソリン料金:40L×163.5円=6,540円

総所要時間&利用料金

所要時間:19時間51分
利用料金:51,267円

 如何でしょうか? 交通機関を使ったシーンからざっくりと算出してみましたが、なかなか現実的な金額。すずめがヒッチハイク料金などもまるっと支払ったとしても、お正月やバイト代を貯めていればなんとかイケそうな料金です。

 所要時間もある程度現実的。飛行機を使用していないので所要時間も丸1日に近くなっていますが、急げば1日でもなんとかなりそうです。劇中では何日か経過しているので、連休などにすずめの旅を再現することも不可能ではなさそうです。

 すでに鑑賞した方はもちろん、これから鑑賞しようと考えている方も、すずめの道のりを追うことでさまざまな発見があるかもしれません。

 なお、公式サイトでも案内されていますが、聖地巡礼の際は付近住民の方々にご迷惑のないよう、マナーを守って楽しみましょう!

参考文献及び資料

映画『すずめの戸締まり』公式サイト
Wikipedia – 『すずめの戸締まり』
MANTANWEB – 【すずめの戸締まり:興収93億円突破 100億円超えも視野に】
トラベルjp – 【映画『すずめの戸締まり』の聖地20選 日本各地の舞台を総まとめ】
NEWSHUNTER – 【すずめの戸締まり】
オレンジフェリー – 【運賃表】
ekiten – 【新幹線の料金・時間】【運賃・料金 東京→ 御茶ノ水】
カルモマガジン – 【トヨタ・シエンタ燃費】
グ-ネット中古車 – 【アルファロメオ燃費】
gogo.gs – 【ガソリン価格】
NAVITIME – 【ルート検索】

文・内海健(よしもとライターズアカデミーウエスト)

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