BEENOSは越境EC支援実績5,000件以上のBEENOSグループの購買データより2023年の消費傾向を振り返り、海外でヒットした商品カテゴリや消費傾向を紹介するランキング「BEENOS 越境EC ヒットランキング 2023」を発表しました。
コロナ禍や円安を追い風に伸長した越境EC市場は、現在もなお拡大を続けており、さらにインバウンドの回復とともに旅マエ・ナカ・アトそれぞれのタイミングでの越境ECの利用も見込まれ、訪日客の増加とともにこれまで以上の規模での拡大が期待されています。
BEENOSグループの海外向け購入サポートサービス「Buyee(バイイー)」の2023年第4四半期の流通総額は前年同期比42.4%増で過去最高を継続更新しました。「Buyee」利用ユーザーも広がり、対応言語を18言語に大幅拡大するなど、世界中のお客様に利用されています。
【2023年の消費キーワード】世界総オタク化消費
2023年のヒットランキング、伸長ランキングでは、「おもちゃ・ホビー・グッズ」「音楽」「ファッション」「フィギュア」など、越境ECの人気カテゴリが並びました。一見すると大きな変化がないように見えますが、「購入者」に目を移すと全世界的に若年層や女性ユーザーの数が増加傾向にあります。
2022年以来の円安傾向が続いていることから、日本の商品を購入しやすい環境だったことが後押しとなり、これまで30代以上の男性に特に強く表れていた趣味的消費傾向が全世界的に幅広い層に拡大しました。「世界総オタク化」により、アニメ、ホビー、ガジェットなど、全世界の様々な「オタク趣味」に応える日本の越境EC市場が拡大しています。
また、Z世代においてはSNS等を通じ日本の優良なカルチャー、コンテンツ、商品を最新・過去のもの関係なく参照し、ボーダレスに購入する「タイムマシン購買」傾向が表れています。
BEENOS 越境ECランキング2023 カテゴリ別ランキング&伸長率ランキング
エリア別ヒットランキング2023
各エリアでメインユーザー層が30代以上の男性だけではなく、20代男女など幅広い層に拡大。
エリア別伸長率ランキング2023
伸長率では、全エリアで10代ユーザーが伸長。エンタメ系からファッション、ガジェットなど、様々な商品ジャンルでの伸長が見られました。
注目ジャンル解説
総合ランキング、伸長ランキングにランクインしたカテゴリ内で、特徴的な動きを見せたカテゴリを紹介します。
伸長率1位「タレントグッズ」K-POP人気
伸長率1位のタレントグッズでは、K-POPアーティストの関連グッズが伸長しました。前年同期比で2.1倍の伸長を見せ、世界的なK-POPブームとともに、日本の越境EC市場がアジアコンテンツの窓口としても認識されていることが分かります。
伸長率8位「カメラ・光学機器」
「カメラ・光学機器」カテゴリでは、コンパクトデジタルカメラに特徴的な動きがみられ、2000年代に流行した機種の中古アイテムが人気を集めました。クリア過ぎない画質がレトロであると20代の間で人気を集め、昨対で3.8倍に伸長しています。
一眼レフカメラの購買層が60代中心で31%を占めるのに対し、コンパクトデジタルカメラは購買ユーザーの56%が20代となっており、Z世代人気が現れました。
ランキング2位、伸長率8位「音楽」「ガチャポップ」伸長
音楽ジャンルでは、2023年5月にSpotifyが公開したプレイリスト「ガチャポップ」にリストされたアーティストの関連商品が前年同期比で2倍に伸長しました。
「ガチャポップ」は2023年5月に音楽ストリーミングサービス、Spotifyが今年5月に公開したオリジナルのプレイリストで、日本の多様な音楽ジャンルをボーダレスに選曲しており、90年代~2020年代までにデビューしたアーティスト70組以上がリストされています。
アーティスト1組ずつのボリュームはまだそこまで大きくありませんが、関連アーティストの商品はプレイリスト公開以降から伸長を見せ、今後の大きなムーブメントへの期待が寄せられます。
ランキング3位、伸長率3位「ファッション」「Y2K」伸長
ファッションジャンルでは販売名に「90’s」「00’s」や「90年代」などを含む商品が1.5倍に伸長しました。また人気ブランド、伸長ブランドランキングでは、90年代~2000年代に流行したブランドがランクインしています。
「ヒステリックグラマー」や「ア ベイシング エイプ」等のドメスティックブランドのほか、「ラルフローレン」や「バーバリー」が伸長を見せています。
ランキング8位「コミック・アニメグッズ」
コミック・アニメグッズは越境ECで人気の高いジャンルです。配信サービスの浸透により、日本での放送とタイムラグなく、世界中でアニメ作品がヒットするようになりました。一方で、越境ECの特徴としては人気商品やジャンルのロングテール化が挙げられます。
そこで今回は2022年に第1期の放送が始まったアニメ作品に絞った人気ランキングを紹介します。1位「チェンソーマン」、2位は「ちいかわ」、3位「SPY×FAMILY」、4位は「ぼっち・ざ・ろっく!」、5位は「その着せ替え人形は恋をする」です。特に「ちいかわ」が東アジアで爆発的な人気を見せています。これらの作品が10年、20年と愛されるロングテールコンテンツに成長するかもしれません。
コンテンツヒットによる消費の拡大
続いて、コミック・アニメグッズの人気ジャンルを紹介します。バッジ、カード、キーホルダーなど、一度に数種類が発売され、持ち運びやすいアイテムが並びました。1位のその他にはアクリル系商品やプライズ品などが含まれます。
こうしたグッズを持ち運ぶための推し活グッズも購入件数が2.4倍に伸長しており、コンテンツのヒットにより、公式のグッズだけではなく、関連する商品にも需要が波及していることが分かります。
The post 『ちいかわ』人気が1590%増! アニメ『チェンソーマン』『ぼっち・ざ・ろっく』の人気も見える「BEENOS 越境EC ヒットランキング 2023」発表 first appeared on PASH! PLUS.
Source: PASH! PLUS