『グランブルーファンタジー(グラブル)』にて、8月6日(火)20:59までシナリオイベント「蒼海を征く暗黒特異点」が開催中。騎空士(『グラブル』ユーザーの通称)の皆さんはもうプレイしましたか?
※1 ▲開幕からフルスロットルだった本イベント。勢いの強さに「まだ細かいところまで読み込めてない!」という方も多いのでは?
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『グラブル』の風物詩といってもよい「トンチキ」な夏のイベント。その回数は、舞台がアウギュステとなるものに絞っても今回で12回と文句ナシのトップクラス。とうとう公式に「トンチキ生物」なる用語も登場しており、来るところまできた、と感じさせるものがあります。
一応ネタバレは避けるものの、本イベントではその初代にて主役(?)を飾った「アルバコア」に深くフォーカス。実質主人公(二重の意味で)となる活躍を見せて、騎空士のみなさんに大きなインパクトを与えたと思います。
しかし、時には装備、時には敵としてユーザーに親しまれたカツウォヌス、名前だけで見ればより箔があるゴッド・アルバコア、一応ヒトの魚人……ではなく、どうしてアルバコアなのか? その理由はイベントの中で語られていますが、歴代のトンチキ生物とともに改めて振り返ってみようと思います。
※2 ▲こちらが夏のイベントに登場したトンチキ生物を目にした際の一般的な反応。今となっては逆に新鮮です。
※1:画像はシナリオイベント「蒼海を征く暗黒特異点」より。
※2:画像はSSレア[砂浜の神秘の天司]ラジエル フェイトエピソードより。
※水着バージョンの登場期間は8/31(土)11:59まで。
※本記事の内容は筆者が所感を好きに語る『グランブルーファンタジー』のざっくりとしたコラムです。
※本記事の内容は個人の感想・解釈を多分に含むものであり、Cygamesおよび『グランブルーファンタジー』開発チームの意見とは異なります。
※本記事には紹介するイベントのネタバレを含む内容となっています。
振り返れ、夏のトンチキ生物
サービス年数を上回る数になった夏のトンチキイベント。初開催日とタイトルを並べていくだけでも壮観です。しかし、ひとつひとつ見ていくとトンチキながら研鑽が積まれていったことも伺えます。早速、そんなトンチキイベントを振り返ってみましょう。
【対象イベント】
2014/07/31 初開催:「蒼海を征く暗黒巨大魚」
2015/07/31 初開催:「薫風、白波を蹴立てる」
2016/07/31 初開催:「盛夏、来たりて」
2017/07/31 初開催:「ポーチャーズ・デイ」
2018/07/31 初開催:「ビリビリ☆エレクトリカルサマー」
2019/06/27 初開催:「THE MAYDAYS」
2019/07/26 初開催:「カッパサマー・クロニクル」
2020/06/28 初開催:「熱闘!真夏のフードファイト!」
2020/07/29 初開催:「わたしの愛しのアウギュステ」
2021/07/29 初開催:「アウギュステ・オブ・ザ・デッド」
2023/07/29 初開催:「人魚姫と海に眠る伝説」
2024/06/28 初開催:「ラスト・スモウォーリア」
2024/07/29 初開催:「蒼海を征く暗黒特異点」
2014/03/10 ※参考:『グランブルーファンタジー』サービス開始
蒼海を征く暗黒巨大魚
メイン生物:アルバコア
記念すべき初の夏イベント。しかし、サービス開始からたった4カ月で「なんかマグロみたいな星晶獣」と戦うイベントが開催されたと思うと製作チームの才能に恐ろしさすら感じます。
しかし、現在になって振り返ると「超高速で島に突っ込み風穴を開ける」「群体にて行動しコアを破壊しない限り停止不可能」など真っ当な兵器としての性能を持ちえており、空の世界にとってはなかなかの脅威です。余談ですが、今になってみるとこのころはまだ夏のトンチキイベントがここまで続くことなど知る由もないであろう、ルリア達の初々しいリアクションも目を引きます。
※画像は同シナリオイベントのスクリーンショット。
薫風、白波を蹴立てる
メイン生物:カツウォヌス
夏イベント2回目にして後にキャラソン『三羽烏漢唄』につながる物語と、召喚石の優秀な性能や敵としての出演回数によって、そのメインを張る(?)カツウォヌスも強く印象に残ります。
ちなみに、「トンチキ生物といえばカツウォヌス」と思い浮かぶ人もいると思われますが、こちらの理由は恐らく地上波CMの出演歴アリ、キャンペーン賞品採用経験アリ(藁焼き鰹たたきとして)、食品グッズ化経験アリ(ふりかけとして)とトンチキ生物の中でもトップクラスの露出回数のせい(最新のTV-CMにも登場しています)。プレイ歴が長いほどその印象も強いのでは?
※画像は同シナリオイベントのスクリーンショット。
盛夏、来たりて
メイン生物:守畏禍
3年目にして海ではなく「海の家」や「夏休み」に焦点を当てるというちょっと捻った構成に「その視点があったか!」と驚かされる「盛夏、来たりて」。そんなイベントのボスはなんとスーパーロボットが如く変形するスイカ。度肝を抜かれます。
言うまでもなく「夏イベントのメインを張った植物」なんてコイツだけですが、「食べたらおいしくなかった」というのも地味ながらほぼ唯一の特徴(?)。なにかと異色な部分の多いトンチキ生物です。
※画像は同シナリオイベントのスクリーンショット。
ポーチャーズ・デイ
メイン生物:ンニ
3年目から続いて魚ではない生物がメインとなる(アルバコアも厳密には魚ではありませんが)「ポーチャーズ・デイ」。今回は前3作からガラリと物語の印象が変わり、夏を楽しむ華やかな登場人物たちを描きながらもンニの密漁を巡る社会派ストーリーが展開します。
ストーリーは密漁と密漁団の正体が主軸となり、戦闘力を持ちながらも基本は非捕食者として描かれるンニのヤバさは控え目……と思いきや、巨大種「クイーン」は産卵によってアウギュステの生態を破壊する恐れがあるという激ヤバ生物。伊達にトンチキ生物をやっていないという矜持が伺えます。
※画像は同シナリオイベントのスクリーンショット。
ビリビリ☆エレクトリカルサマー
メイン生物:ンナギ、デンキンナギ
前作に続いて、ンナギの不漁やマフィアが絡む密漁と違法取引など我々が住む世界の「ウナギ」にまつわる問題を想起させる社会派なストーリーも味がある今回。トンチキ生物としては初の淡水魚となるデンキンナギに注目です(『グラブル』世界の生物分類が我々の世界と同じならば……ですが)。
ありそうでなかった「密林の殺し屋」という直球で危険な異名も印象的ですが、それ以上に彼の登場で乱暴ながらも“アウギュステの水場には大体トンチキ生物がいる”という恐ろしい事実が判明。空の世界の過酷さを物語る一例……と言っていいのでしょうか。
※画像は同シナリオイベントのスクリーンショット。
THE MAYDAYS
メイン生物:サメ、サメ人間(テキストでの言及のみ)
我々の世界に存在するサメ映画を全部ミキサーにブチ込んでミックスしたような怪作にして名作「THE MAYDAYS」。恐らくはこのイベントから『グラブル』のトンチキなイベントにおけるギアがさらに一段上がったものと思われます。
しかし、逆に言えば「サメ映画」の魅力を丁寧に『グラブル』で表現するような活躍は、振り返ってみればトンチキ生物の中ではむしろ正当派(トンチキの正当派ってなんだ……?)。「隕石による突然変異」など、腑に落ちる理由があるというのは見る人に安心をもたらすものです。たとえそれが翼を生やしたサメが群体で飛行しているという絵面であっても。
※画像は同シナリオイベントのスクリーンショット。
カッパサマー・クロニクル
メイン生物:カッパ、ゴッド・アルバコア
初の夏イベント同年2回開催となる「カッパサマー・クロニクル」。今回はメインとなる生物が人類に被害を及ぼさないという点でまた異質。5周年を迎えてさらに挑戦心をたぎらせる制作チームの心意気を感じる一方、奇妙奇天烈を極めるアウギュステの環境が心配です。
ちなみに、主に解体ショーでの出番となったゴッド・アルバコアですが、大々的に名前が出るのは約5年ぶりとなる「アルバコア」という単語に色めきだった騎空士さんも少なからずいたのでは?
※画像は同シナリオイベントのスクリーンショット。
熱闘!真夏のフードファイト!
メイン生物:樹クラゲ、カキフライ
「トンチキ生物を食べる」という夏イベントの定番をうまく使った「大食いバトルを行う」という逆転の発想に思わず脱帽させられる本イベント。コトの始まりである樹クラゲこそ一方的に駆除される存在でしたが、それを見て胸をなでおろした我々が、『グラブル』の夏イベントを全く理解できていなかったと思い知らされるのはイベント終盤。
前触れなく空から現れたトンチキ生物・カキフライは「謎の力で浮遊・飛行を行う」「2枚貝の境目に巻き込まれたら命はない」とインパクト・実力ともにもはや狂気すら感じるレベル。X(旧Twitter)のトレンドにも現れるなどゲーム外でも話題となるレベルにりました。
※画像は同シナリオイベントのスクリーンショット。
わたしの愛しのアウギュステ
メイン生物:灼弩火罹、サメ人間(テキストでの言及のみ)
ブッ飛んだトンチキ生物の次に現れたのはブッ飛んだ新キャラクター。トンチキ生物よりもトンチキな少女・メグの登場が話題になった「わたしの愛しのアウギュステ」は、彼女の視点で過去の夏イベントを振り返る内容だったため、相対的にボスを務めた灼弩火罹(やどかり)の印象は少々薄め。
印象が薄いとはいうものの、そもそも灼弩火罹は畏れられつつもちゃんと御利益がある神聖な存在とのこと。戦闘になった経緯も灼弩火罹側に非はほとんどないので、トンチキ生物とたちのくくりに入れるのはある意味罰当たりなのかも……?
※画像は同シナリオイベントのスクリーンショット。
アウギュステ・オブ・ザ・デッド
メイン生物:ゾンビ(ゾンビオルカ、ゾンビコプター)
夏イベントでは初の続編モノとも捉えられる「アウギュステ・オブ・ザ・デッド」。トンチキ生物もゾンビウィルスによる人口的な存在という異例の事態に。
ゾンビ映画のお約束が満載という点では過去の「THE MAYDAYS」を思い起こさせますが、こちらもゾンビという存在の都合上、その生態(?)はある意味正統派なもの。しかし、モドリカツウォヌスの死骸を使ったゾンビコプターなるトンチキ兵器も登場しており、観光協会前理事長と制作チームのセンスが光ります。
※画像は同シナリオイベントのスクリーンショット。
人魚姫と海に眠る伝説
メイン生物:人魚、鬼魂武
トンチキながらシエテをして「全空の脅威になりうる」という神秘に包まれし謎の格闘術「スモウォー」が登場し、夏イベントはおろか『グラブル』全体でも異質な読み口が印象に残る「人魚姫と海に眠る伝説」。そんな本イベントのトンチキな生き物は「人魚」、カッパに続いて幻想上の生き物第2弾です。
ファンタジーな海の生き物としてはド定番な人魚ですが、そこは変化球を恐れない『グランブルーファンタジー』。魚から手足が映えたその姿は一度見たら忘れられないインパクト。また、1000を超える寿命と極端に少ない種族数によって、「スモウォー」の存在と相まって騎空士たちに新たな謎を残しました。
また、人魚の影に隠れる形ですが同じく登場した「鬼魂武」にもご注目。第2例目となる植物……ではなく魔物とのことですが、こちらはこちらで『グラブル』世界における曰くつきのアイテム「妖刀」を取り込んでおり、そちらにまつわる物語を知る騎空士たちに驚きを与えました。
※画像は同シナリオイベントのスクリーンショット。
ラスト・スモウォーリア
メイン生物:人魚、スモラビット・ハッケヨイ
「人魚姫と海に眠る伝説」の続編となる本イベントは「スモウォー」と「スモウォーリア」にフォーカスした内容。そのため、今回はアウギュステにまつわる新規トンチキ生物はお預けですが、スモラビット・ハッケヨイなる「スモウォー力」の影響を受けた新たなるトンチキ生物が登場。
異常な状況により発生したトンチキ生物と言えば納得しやすい出自ではありますが、同時に魔物を巨大化させて知能まで与える「スモウォー力」とは一体何なのか。全空の命運をかけた大一番が行われる中、騎空士たちはしれっと新たなる謎に直面することとなりました。
※画像は同シナリオイベントのスクリーンショット。
最古参トンチキ生物、そして長き旅を共にした仲間
10年にわたる『グラブル』の夏のイベントに登場したトンチキな生き物たちおおざっぱながら振り返ってみたわけですが、こうしてまとめると非常にバリエーション豊かな生き物たちがアウギュステの夏を盛り上げていきました。では、そんな中でもどうしてアルバコアが本イベントのカギとなったのか。
劇中ではその理由のひとつとして「星晶獣であるアルバコアの精神構造が黒幕の目的に適していたから」と説明されていますが、いち騎空士としては冒頭のあるシーンからもうひとつの理由を個人的に感じてしまいます。それは、オープニングにてルリアがアルバコアを召喚するシーン。
状況としては物語の導入ではありますが、よくよく考えてみればアルバコアは当時のイベント報酬として召喚石が入手可能であり、装備として名実ともに主人公たちと共に旅を続けてきた仲間ともいえます。特に、星晶獣としてでルリアが実際に召喚できる存在というのはトンチキ生物たちの中でもオンリーワンの立場。
本イベントは実質には主人公とともに旅をしてきた仲間のようなものであるアルバコアの10年越しのフェイトエピソード……と言っては過言でしょうか?
余談ですが、本イベントは長らく笑いまじりに使われてきた“トンチキ”という単語と、10周年に至り“特異点”としてますますただならぬ存在へとなっていく主人公に対する一種のアンサーを見せている点なども非常にみどころのある内容。イベントが終わってしまう前に、もう一度ストーリーを振り返ってみては?
※本項の画像は同シナリオイベント「蒼海を征く暗黒特異点」のスクリーンショット。
※本記事で使用している表現は、ゲーム内と一部表現が異なる場合があります。
『グランブルーファンタジー』公式サイト
『グランブルーファンタジー』公式Twitter
(C)Cygames, Inc.
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