アニメ『BLEACH 千年血戦篇-相剋譚-』梅原裕一郎さんと小野友樹さんがハッシュヴァルトとバズビーについて語る! ふたりの対談インタビューが公開

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 2024年10月5日(土)23時よりテレ東系列ほかにて放送中のTVアニメ『BLEACH 千年血戦篇-相剋譚-』より、ユーグラム・ハッシュヴァルト役・梅原裕一郎さん×バズビー役・小野友樹さんの対談インタビューが公開されました。

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 週刊少年ジャンプで連載され、シリーズ累計発行部数は1億3000万部を超えるなど、完結後も世界中で根強い人気を誇る剣戟バトルアクションコミック『BLEACH』。本作はシリーズの最終章「千年血戦篇」のアニメプロジェクト第3クールです。

 監督とシリーズ構成は、数々の作品で卓越したビジュアルセンスを発揮してきた田口智久さん。キャラクターデザインの工藤昌史さん、音楽の鷺巣詩郎さんは、最初期からアニメ『BLEACH』を支え続けるオリジナルメンバー。アニメーション制作もこれまでのシリーズ同様、ぴえろが担当し、第3クールからは、田口智久さんを総監督とし、第2クールまでチーフ演出を務めていた村田光さんを新たに監督に迎え、ハイクオリティのアニメーション制作を目指すぴえろの新ブランド「PIERROT FILMS」が制作を担当します。

ユーグラム・ハッシュヴァルト役・梅原裕一郎さん×バズビー役・小野友樹さん対談インタビュー

――『BLEACH』で好きなキャラクターを教えてください。

梅原裕一郎さん(以下、梅原):ユーハバッハです。ハッシュヴァルトにとって重要なキャラクターですし、僕としても菅生さん(ユーハバッハ役の菅生隆之さん)とアフレコでご一緒させていただく機会が何度かあったので印象に残っています。作中では、一護の前に立ちはだかる強大な敵ですが、菅生さんのお芝居からは、“ユーハバッハに対する深い愛”を感じます。ユーハバッハそのものの言動はどれも恐ろしくて、優しさは微塵も感じないのですが(笑)。それでも、手段を選ばない行動、発する言葉のすべてに菅生さんの愛と説得力を感じます。

小野友樹さん(以下、小野):僕にとって、『BLEACH』の好きなキャラクターとして絶対に揺るがないのは一護です。以前、第2クールのインタビューで雨竜が好きと答えましたが、養成所時代に雨竜でアテレコの練習をした思い出も含めて雨竜を挙げさせていただきました。もちろん雨竜も大好きなキャラクターの一人というのは間違いないですが、一護は、僕の中で他に比べられる存在がいないと思えるほど、『BLEACH』のなかでの唯一無二のスーパーヒーローです。一護の在り方、考え方、振る舞い方、愛され方、それらすべてをひっくるめて“これこそがヒーローだ”と思える一護に憧れます。

――『BLEACH』のセリフで惹かれたものを教えてください。

小野:一護の「俺以外の誰かにできたとしても 俺がやらずに逃げていい理由にはならねえんだよ!」(コミックス68巻618話)です。まさに“ヒーロー”のような、主人公のお手本のようなセリフで、すごく印象に残っています。バズビー役のオーディションをやらせていただくことが決まって、改めて『BLEACH』を読み返してこのセリフを読んだときには、「やっぱり、一護はこれだ!」という気持ちになりましたね。

梅原:僕は何気ないシーンではありますが、バズビーが背後からナジャークープを攻撃した後の「……どういう事だい」(コミックス69巻623話)という京楽のセリフです。それまで敵対していた相手を前に肩を落とすような、力の抜けた空気になる緩急を明夫さん(京楽春水役の大塚明夫さん)のお芝居から感じて、それがすごく好きで印象に残っています。

小野:明夫さんが演じられる京楽は“京楽すぎる”よね(笑)。僕も「……ちょっと…… 休憩してからにしようか………」(コミックス72巻654話)という一言にぞっとしました。“あらゆる感情や状況がすべて声に乗っているわけではないのに、声ですべてを表している”というのを感じました。

――小林千晃さん(バズ役)と井上麻里奈さん(ユーゴー役)の演技をご覧になった感想をお聞かせ下さい。

小野:正直なところ、映像を見るまでは「千晃がバズビーを演じるのでは、声が可愛すぎではありませんか~」と少し懐疑的に思っていましたが、14歳頃のバズビーの声を聴いて仰天しました。特に声を張るシーンは「僕が録ったっけ?」と思えるくらいに、僕が若い時の声と同じで、二度見ならぬ“二度聴き”しました。

梅原:井上さんが演じられたハッシュヴァルトは、当時の “自己肯定感が低い”という闇を抱えているハッシュヴァルトと、そこからバズビーに出会って徐々に救われ、心を開いていったハッシュヴァルト、その両方がすごく伝わってきました。

――バズビーとハッシュヴァルトの関係性を言葉で表すなら、なんと表しますか?

梅原:掛け違いというか、すれ違いというか……。幼少期のハッシュヴァルトにとって、バズビーは自身の存在理由になっていたのだと思います。“この人と一緒なら生きていける”“この人なら自分を認めてくれる”という存在だったけれど、ユーハバッハが二人の前に現れたことによって関係性が変わって、ハッシュヴァルトにとってユーハバッハが存在価値を与えてくれる人になってしまった。そして、“分け与える力”がバズビーの力を高めていたという残酷な事実を知り、それがさらなるすれ違いを引き起こしてしまった。きっとハッシュヴァルトは、バズビーならどんな自分も受け入れてくれると思っていたのではないでしょうか。ただ、バズビーはそうではなかった。そのことが、どんどんすれ違いを加速させてしまった、そういう拗れたものだと思います。

小野:言葉にできない関係性ですし、言葉にするのは少し野暮かもしれませんが、強いて言うなら“宿命”だと思います。生まれや育ち、そこからの時間といった“描かれているすべての時間”が二人それぞれの感情や生き方を表していて、その他の人生の描写がないがゆえに、すべてが“宿命”だと、誰よりも切ない関係だと思います。

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――第38話ではバズビーとハッシュヴァルトの過去が明らかになりましたが、第38話を演じるまで、バズビーとハッシュヴァルトの過去をどのあたりまで意識して演じていましたか?

梅原:これまでもハッシュヴァルトの心の片隅にはバズビーの存在があったと思いますし、映像で「二人の間に何かありそう」という演出もありましたが、“声”ではそれを出さないほうが正解だろうと思って演じていました。後に描かれる石田雨竜とのシーンで、色々な想いが出て過去がすべて清算されるのかなと思うので、ハッシュヴァルトのキャラクターがブレないように、彼の“想い”は出さずに演じました。

小野:僕はものすごく意識していました。ただ、「何でだ」「気に食わねぇ」という気持ちはバズビーの根底にずっとありつつも、挑発度合いやタイミングは考えられるキャラクターなので、なりふり構わず挑発するわけではないという“バランス”を大事にしていました。制作の方々もそれを意識されていたのか、熱量を出し過ぎ、もう少し勢いが欲しい、というような“バランス”に関するディレクションが多かった気がします。

――第38話を演じ終えて、改めてご感想をお聞かせください。

小野:バズビーがどんなに挑発しても、物語的にハッシュヴァルトが絶対に乗ってこないことはわかっていましたが、僕の中では闘志むき出しで「心の中は動かしてやる」と訴えかけながら演じました。

梅原:僕もバズビーの熱量をキャッチしたくなってしまうので、乗らないようにしなければと意識していました。でも、あのバズビーの熱量はおのゆーさんにしかできないな、と一緒にアフレコをしていて思いました。

小野:嬉しいですね。声優としてマイク前ではセリフでしか語れないので、「ここはこういう想いで演じる」というような演技プランを話すことはありませんが、そういった言葉を交わさずとも訴えかけていた熱量を届けられていたんだ、と今答え合わせができました。「おのゆーさんにしかできない」なんて、バズビー役としてこれ以上ない褒め言葉なので嬉しいです。僕からも、ハッシュヴァルトは梅ちゃんでよかったなと思います。

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――お互いに訊きたいこと・言いたいことはありますか?

小野:梅ちゃんはハッシュヴァルトを演じていて何回声が枯れた?

梅原:枯れてないですよ。

小野:ですよね? 僕にも聞いて(笑)?

梅原:バズビーを演じて何回枯れましたか?

小野:4回だよ。梅ちゃん……、もっとしっかりやってよ~!
梅原:いやいや、キャラクターの違いがあるじゃないですか(笑)。ハッシュヴァルトが急に熱血キャラになったらおかしいですよ。

小野:(笑)。

梅原:第38話以降にも少し熱が上がるシーンがあるのですが、キャラクターの印象を変えずにどこまで熱量を出すかがかなり難しかったです。だから、ディレクションも細かくいただきました。

小野:バズビーの想いを継いで、声を枯らすほど叫んでほしかったな~。

梅原:第38話以降から急にですか?(笑)。

小野:僕から梅ちゃんに“喉を枯らせ”という想いを託したのに(笑)。

梅原:どんな想いですか(笑)。僕からおのゆーさんへの質問です。おのゆーさんにはバズビーとハッシュヴァルトのようにすれ違ってしまった関係性の人はいますか?

小野:基本的に僕は、「誰しもが一度は誰かとすれ違っている」という考え方です。バズビーとハッシュヴァルトのように浮き彫りになるかならないかの違いはありますが。それに、今すれ違っていても、数年後に再び交われることもある。一護みたいに、あのとき対立した人が逆に助けてくれたという経験が僕の人生にもあるので、“今すれ違っている人とこの先もずっとすれ違ったまま”という考え方にはならないです。でもこの価値観は、梅ちゃんの質問に答えようとして、言語化してみて初めて気づきました。梅ちゃんはどうなの?

梅原:僕は、すれ違ったなと思えるほど深く関わらないかも……。最初から無意識に平行線を保っているかもしれない。

小野:はっきり言える梅ちゃんの在り方と、そういう角度の生き方がいいね。

――最後に、アニメ公式サイトを訪れたファンに一言お願いします。

小野:バズビーとして生きることができて嬉しかったです。バズビーの最期をご覧になられた方には伝わっていたらと思うのですが、持っているものをすべて出し切りました。あとはバズビー役として、“想い”をぶつけたハッシュヴァルトの行く末を見守り、一人の『BLEACH』ファンとしても、物語の最後までを皆さんと一緒に見守りたいなと思います。

梅原:ここまでアニメ『BLEACH』をご覧いただきありがとうございます。ハッシュヴァルトとして、「相剋譚」で一つの山場を越えたなという気持ちと、もう戻れないところまできてしまったなという気持ちがあります。ただ、これからまだまだ活躍の場面がありますので、全力を尽くして演じさせていただきたいと思います。ぜひ物語の最後までお付き合いください。

※フルバージョンは公式サイトにてご確認ください。

TVアニメ『BLEACH 千年血戦篇』作品概要

【放送情報】
第3クール『BLEACH 千年血戦篇-相剋譚-』:2024年10月よりテレ東系列ほかにて放送決定
第1クール/第2クール:各配信プラットフォームにて配信中
【スタッフ】
原作・総監修:久保帯人「BLEACH」(集英社 ジャンプコミックス刊)
総監督:田口智久
監督:村田光
シリーズ構成:田口智久、平松正樹
キャラクターデザイン:工藤昌史
総作画監督:長谷川亨雄、小松原聖、高柳久美子
アクション・エフェクト作画監督:酒井智史、橋本敬史、若林厚史
美術監督:谷岡善王
美術設定:天田俊貴
色彩設計:合田沙織
編集:三嶋章紀
撮影監督:山田和弘
CG監督:佐々木俊宏、後藤和史
チーフ演出:陳達理
音楽:鷺巣詩郎
音響監督:長崎行男
音響制作:ザック・プロモーション
アニメーション制作:PIERROT FILMS
オープニングテーマ:SIX LOUNGE『言葉にせずとも』(Epic Records Japan)
エンディングテーマ:水槽『MONOCHROME』
【キャスト】
黑崎一護:森田成一
井上織姫:松岡由貴
茶渡泰虎:安元洋貴
志波岩鷲:高木渉
朽木ルキア:折笠富美子
阿散井恋次:伊藤健太郎
浦原喜助:三木眞一郎
四楓院夜一:ゆきのさつき
京楽春水:大塚明夫
涅マユリ:中尾隆聖
浮竹十四郎:石川英郎
伊勢七緒:生天目仁美
涅ネム:釘宮理恵
ユーハバッハ:菅生隆之
石田雨竜:杉山紀彰
ユーグラム・ハッシュヴァルト:梅原裕一郎
ペルニダ・パルンカジャス:島田敏
アスキン・ナックルヴァール:武内駿輔
ジェラルド・ヴァルキリー:小山剛志
リジェ・バロ:日野聡
バズビー:小野友樹

(C)久保帯人/集英社・テレビ東京・dentsu・ぴえろ

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