『魔道祖師』日野聡インタビュー「藍忘機は難しい役だからこそ非常に面白い」

　アジア全域で爆発的人気を博す中国発コンテンツ『魔道祖師』の特集第5弾が、現在発売中のPASH!9月号で展開。この度、藍忘機役・日野聡さんのインタビューの一部を特別に公開します。

日野聡インタビュー

――日野さんは本作のどこに面白さを感じましたか？

　物語はもちろん、やはりキャラクターたちがとても魅力的だと思います。登場人物の関係性やその結び付き、絆にグッと引き込まれるんです。特に藍忘機と魏無羨の距離感や変化が緻密に描かれていて心を掴まれました。徐々に心に花開くような人間ドラマというか。そこにファンタジー要素や美しいアクションが加わることで、古代中国の情景がまざまざと広がっていく。まさにアジアならでは、中国らしい作品だと感じます。

――そのなかでも特に『魔道祖師』のよさを感じた部分は？

　重複しますが、やはり緻密に描かれた心の描写、登場人物の関係性、奥深いストーリーですね。それに加え中国の武侠ものだと一般的ではあるのですが、飛んで戦うときに羽織り物がヒラヒラ舞ったりなど、情景だけでなく戦闘も美しい。ラジオドラマだけれどその光景が脳裏に思い浮かびますよね。

――日野さんが演じる藍忘機は、口数が少ないながらも複雑な心情を抱える難しい役どころですね。

　藍忘機の言葉の裏に隠された気持ちは台本だけでは拾いきれないところもあるので、現場スタッフ、原作サイドのみなさまと相談しながら芝居を作り込んでいます。僕自身、藍忘機に共感できる部分がありつつも、演じながら「もうちょっと自分の言いたいことを言ったら楽じゃない？」って思う瞬間が何度かあったりしますね（笑）。「ここで気持ちをガッと出したい」と思うこともありますが、藍忘機がそういう人間ではないので、そこはグッと堪えて演じています。彼は抑えた感情のなかに深い心情を込めなくてはいけないので、針の穴に糸を通すような緻密な調整が必要なんです。毎回「藍忘機の気持ちは分かる！分かるけど ……どう表現したらいいのだろう」「もう少し気持ちを前面に出ちゃダメかな？」と頭を悩ませながら演じています。難しい役どころではありますが、だからこそ非常に面白いです。

――ファンに向けてメッセージをお願いします。

　『魔道祖師』をいつも応援してくださるみなさま、ありがとうございます。第7話以降は藍忘機を始め、各キャラクターの新たな一面が垣間見えるエピソードが満載です。魏無羨の誕生日である10月31日には、第6話までと番外編をまとめたＣＤも発売されます。自宅で何度でも繰り返し本作を楽しんでいただけるようになると思いますので、ぜひそちらも購入していただき、より『魔道祖師』を堪能していただければ嬉しいです。

（※PASH!2020年9月号より抜粋）

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PASH!(パッシュ)2020年 09月号[A3&魔道祖師]