PASH!にて連載中の、EXILE/FANTASTICSの世界さんが“好き”を突き詰める特集『少年セカイのススメエンタメ道』。発売中の2025年11月号では、『仮面ライダーガヴ』SPとして、辛木田絆斗役・日野友輔さん&ラキア・アマルガ役・庄司浩平さんが登場! 本編のクライマックスを振り返りながら、FANTASTICSも出演するイベント情報や、11月公開のVシネクスト最新トピックまでたっぷり語っています。
そしてここPASH!PLUSでは、誌面に入りきらなかったスペシャル座談会を公開! 俳優としての転機や、役に込めた想い、撮影現場での裏話など、ここでしか読めないトークをお届けします。
世界(以下、世) そもそもふたりは、何で役者をやろうと思ったの?
日野(以下、日) 学生の頃はクラブチームでサッカーをやっていて、プロを目指していたんですけど、それが無理だと分かって心にポッカリ穴が空いたときに、たまたまグループ活動のオーディション募集があってデビューしました。新しいことを見つけて挑戦したい時期だったし、最初はお芝居も“なんでも頑張ろう”のひとつだったんですけど、初舞台で演じた役がすごく自分とリンクしていたんです。そこで「自己肯定感が低い僕でも、役や物語を通せばお客さんを感動させたり心を動かせたりするんだ」と演じる楽しさや役者としての遣り甲斐を感じて、舞台の芝居っていいなと思い始めたことがきっかけです。
世 初舞台が原体験になったんだね。じゃあ、このままずっと続けていく?
日 真剣に打ち込むからこそ見えてくるものとか、そこから広がることもあると思うので、もしかしたら将来的には他のことにも興味が湧くかもしれないですけど、それでも俳優としての考え方っていうのは自分の軸としてずっと持ち続けるような気がしますね。
庄司(以下、庄) これは完全に僕の興味なんだけど、二足の草鞋でいくなら何がやりたいっていうのはある?
日 バラエティーチックなことかな? 最初は芸人さんにも興味があったし。
世 コンビを組むなら僕と浩平、どっちにする?(笑)
日 自分のことだけを考えたら、世界さんですかね。すべてにおいて経験豊富な世界さんが、我武者羅にやる僕を引っ張り上げてくれる…みたいな関係性でやっていきそう。逆に浩平くんとだったら、お互いに人生を半分ずつ預け合って「35歳とか40歳でやっと食えるようになる芸人人生を、腹括って一緒に生きていこうぜ!」って感じになると思います(笑)。
庄 苦楽を共にして、六畳一間でずっと二人暮らしみたいな感じね。
日 そうそう。ボケもツッコミもふたりともできるし。
庄 でも僕、この顔できっと「リズムネタやろうぜ」って言うよ?(笑)
世 言いそう~(笑)。
日 ゴメンだけど、コンビでイケメンだと冷めるからイケメン枠は僕に譲ってもらっていい(笑)?
庄 仕方ない。じゃあ、太って角刈りにするか!
世 「こいつ、今はこんなですけど昔はすごいイケメンだったんです」パターンね(笑)。浩平は、何がきっかけで役者の道に進んだの?
庄 僕も高校までは一生懸命バスケットボールをやっていたんですけど、高3辺りから「大学生になったら海外に行きたいな。20歳から30歳までの間に5 年は向こうで暮らそうかな」と思うようになったんです。それで大学生になってからは基本的にバイト代は留学費として貯めて、それ以外はほぼずっと図書館に籠って勉強していました。そうしたら、バイトの帰りにスカウトされたんですよ。でも全然興味がなかったし、スカウトがどんなものかも知らなかったので、そのときは怖くて名刺だけもらって逃げたんです(笑)。その後、無事にアメリカ留学の権利をいただけることが決まって、出国までに少し時間があるし就活を見越してインターンシップをやっておこうかなと思ったときに、バッグの底にクシャクシャになった名刺があることを思い出しまして。それで連絡をしたらトントン拍子に事務所が決まって…。
世 なんか、思ってたのと違う方向になってきたんだ。
庄 そうなんです。人と違う経験をしてからアメリカに行くのも良いかなと思ってしばらくして参加したオーディションに…受かっちゃったんです。
日 それが『魔進戦隊キラメイジャー』?
庄 そうそう。
世 それはすごいわ!
日 アリエッティなんだけど!
庄 いや、自分的には「やばい、やばい」だったから(苦笑)。それで急遽留学を取り止めて撮影に入ったものの、イン4日目でコロナで撮影が続けられなくなってしまい、その後もコロナ禍で先が見えない状態が続いて。だから一時期就職活動もしていたんですけど、そこで「もうちょっと別の景色があるかも」って思っちゃったんですよね。
日 自分を信じてみたってことでしょ? でも、信じて良かったよね。
庄 今はそう思うけど、そこからの2~3年はまるで仕事がなくてきつかったからね。元々、自分の構想としては“人生のレールの上を、人よりちょっとだけ上手く歩く。身の丈に合った、それなりの幸せを享受していきたいし、そのくらいの努力はする”と思ってたのが…狂っちゃって(笑)。
日 こっち側に来ちゃったんだ(笑)。
世 がっつり来たねぇ~!
庄 ただ同世代なら当たり前の社会人生活の流れの中に、自分がまったく身を置いていない怖さは今も感じるんです。親からも未だに「浩平が雑誌に出てるんだ?」って言われますし(笑)。
世 そうか。でも『ガヴ』みたいに、最初から最後までずっと人気が右肩上がりな作品って相当珍しいし、作品を牽引したキャストの力や存在感は相当大きかったと思うよ。自分がどうして選ばれたのか、聞いたことはある?
日 オーディションでお悩み相談…ではないんですけど、役者が監督に話を聞いてもらう時間があって、そこで僕の心の底の想いを杉さん(杉原輝昭監督)が見出してくれたんだと思います。後日、現場で「俺はお前が好きだ! お前に大成してほしいと思って選んだ!」って言われました(笑)。
庄 僕は具体的に言われたことはないので、恐らく制作の方が求めていたキャラクター像に近かったのかな…と。
日 それで言うと、僕は絆斗像にハマってなかったと思う。
世 自分でそう感じたんだ?
日 最初はクールでワイルドな印象のキャラと言われて「大丈夫かな?」と思いましたし、絆斗に関しては1話完成後に脚本家の香村(純子)さんのなかで少なからず路線変更があったというか、僕自身に寄せてくれたなという印象が実はあるんです。それに浩平くんが合流する前は、ショウマ役のヒデ(知念英和)も甘根幸果役の宮部っち(宮部のぞみ)もそんなに演技経験がなくて、グラニュートの主人公とギャル社長という構図的にもキャラを動かし辛かったと思うんですよ。だから3人のときは僕が動いてショウマと幸果が幅広くいろんなことをやりやすいようにしないとと思っていたし、きっとそれを求められていたと思うんです。そうやって実践していった結果、絆斗の人間味の幅が広がって、シリアスから面白可笑しいところまで親近感をもってもらえる人物像になったのかなって思います。
世 浩平はどうだった?
庄 僕は途中からの合流で、それこそ撮影期間の最初の 4、5カ月ぐらいはお客様の目にまったく触れないし、皆さんの反応を知りようもないところで演じていたんですけど、台本を読んでいて自分が演じるキャラクターの設定自体に人気が出そうだなとは思っていました。
日 でも、その直感を確かなものにした浩平くんはすごい!
庄 まぁ、それはそうなんだけど(ニッコリ)。
日 おーーいーー!(笑)
世 僕もショウマ派ではないから、その感じは分かるな。
日 えー! すごいこと言ってませんか!?
庄 カリエス成分がまだ残ってますか、世界さん?(笑)
世 いやいや、設定の話ね(笑)。舞台挨拶でも言ったけど、僕はそもそもヒーローより悪役に肩入れするタイプだから。
日 となると『ガヴ』では元々敵側だったけど、後からこっち側に来たラキアとかが好きですか?
世 好きだね~!
庄 ありがとうございますっ!
日 ラキアのキャラって、本当にいろんな層に刺さるんですよね。でも、絆斗が主役の11月のVシネクスト(『仮面ライダーガヴ ギルティ・パルフェ』)も絶対見てくださいね!?
世 見る見る、絶対見るって!(笑) 『ガヴ』って全キャラクターが立っていて、それを演じるキャストも見事に十人十色。キャスティングした人は本当に素晴らしいし、あのメンバーが集まって作り出したということが、作品の大きな魅力のひとつなんだなって感じているよ。
Text=犬飼かおり
PASH!本誌でも『仮面ライダーガヴ』を特集! ぜひチェックを!
電子版はこちらから
Vシネクスト『仮面ライダーガヴ ギルティ・パルフェ』
11月28日(金)より新宿バルト9ほかにて全国期間限定上映
2026年6月10日(水)Blu-ray&DVD発売
本編:60分
配給・発売・販売:東映ビデオ
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