小学館は、男子小学生向けマンガ雑誌『月刊コロコロコミック』(以下『コロコロコミック』)で1977年の創刊以来続けている読者アンケートのデータをもとに、男子小学生のリアルを定期レポートおよび分析する新プロジェクト『コロコロコミック研究所』を発足しました。
本プロジェクトにより、読者である男子小学生を巻き込みながら、コロコロ流化学反応を引き起こす様々な楽しく新しい企画を提案・実施していくとのことです。
『コロコロコミック研究所』では今回、男子小学生を中心とした『コロコロコミック』の読者を対象に「平成レトロ」に関するアンケートを1月号で実施しました。有効回答数は989人です。親世代の玩具で遊んだ経験や遊んだ玩具の種類、その玩具で遊ぶ理由などについて調査した結果を、『コロコロコミック研究所』所長・小林浩一さんの分析とともに公開しました。
【調査概要】
『コロコロコミック』1月号アンケート
調査期間:2025年12月15日~2026年1月15日
調査対象:『コロコロコミック』読者またはそのご家族
調査機関:自社調査
有効回答:集計数 989
調査方法:雑誌のハガキアンケート
過半数の53.8%が「親世代の玩具で遊ぶことがある」
Z世代や、平成のころに小中学生だった平成女児世代で「平成レトロ」がブームとなっています。2025年の新語・流行語大賞では「平成女児」がノミネートされました。「シール交換」や「たまごっち」など、かつての女児が夢中になった文化が中心です。そのブームは現役の女子小学生にも広がっており、社会現象を生み出しています。
一方で気になるのが男子小学生の流行の状況。スマートフォン一つでゲームが遊べて、あらゆるエンタメが瞬時に手に入る令和の時代、男子小学生にも平成レトロの波は来ているのか、実態を調査しました。
クラスや友だちの間で、おうちの人が子どもの頃に遊んでいたモノで遊ぶことはあるか尋ねたところ、2人に1人以上が遊ぶことが「ある」と回答しました。「平成女児」や女子小学生の間に広がっている「平成レトロ」の波は男子小学生にも来ているようです。
遊んでいる親世代の玩具1位「ファミコン」(13.5%)、2位「ミニ四駆」(13.0%)、3位「DSシリーズ」(12.7%)
「おうちの人が子どもの頃に遊んでいたモノで遊ぶ」と答えた回答者に、どの玩具で遊んでいるかを質問しました。その結果、票数の割合が2桁を超えたのは3種類。1位は「ファミコン」(13.5%)で、2位の「ミニ四駆」(13.0%)、3位の「DSシリーズ(DS/2DS/3DS等)」(12.7%)と続きました。
また、4位には「たまごっち」(8.6%)、5位には「ベイブレード」(7.4%)がランクイン。世代を超えてリバイバルされている玩具が上位に食い込んでいます。
遊ぶ理由1位は「おうちの人と一緒に遊べるから」、2位「見た目やデザインがかっこいい・かわいいから」。「今のモノより難しくて、燃えるから」という意見も
平成の玩具で遊ぶ理由を複数回答の形式で聞いたところ、最多は「おうちの人と一緒に遊べるから」で24.5%。子どもにとっては新鮮な気持ちで遊べて、親世代にとっては懐かしく楽しめるため、親子で共通の話題でつながれる手段として選ばれているようです。
また、2位の「見た目やデザインがかっこいい・かわいいから」(20.2%)や、4位の「おうちの人が遊んでいた時代に興味があるから」(10.2%)からは、古いモノ特有のデザインや、自分たちが知ら(い時代への興味が影響していることが伺えます。
5位の「今のモノより難しくて、燃えるから(8.0%)」と7位の「少し不便なのが、逆に新しいから(5.3%)」からは、あえて手がかかることや攻略の難しさが新鮮なエンターテインメントとして受け入れられている様子が見て取れます。
その他では「ドットの方がいい」や「バグが多くて逆に面白い」という意見もみられ、現代の高画質なゲームに慣れた世代にとって、ドット絵が新鮮に映ったり、バグを面白がったりすることもあるようです。また「今のベイブレードと戦わせたい」など、現在でも人気商品のベイブレードでは最新のものと組み合わせて遊ぼうとする意見も見受けられました。
知ったきっかけ1位は「おうちの人」(64.9%)、2位「友だち」(10.0%)とリアルなコミュニケーションで広がっている
おうちの人が子どもの頃に遊んでいたモノを知ったきっかけを尋ねた質問では、「おうちの人」が圧倒的1位で64.9%。子どもたちがレトロなものに触れる最大の入り口になっているのは、親世代が大切に保管していた現物や、家庭内での会話となっているようです。
家庭外では2位「友だち」(10.0%)や、4位「YouTube」(6.4%)が認知の起点となっています。特にYouTubeは、昔のゲームの面白さを口コミ以外で現代の子どもたちに伝える強力なメディアとなっています。
一方で「SNS(X、TikTok、インスタなど)」は1.7%と低い結果となりました。小学生男子の層においては、直接的な認知経路としてはまだ限定的で、それよりも身近な人間関係(家族・友人)をはじめ、店舗(5.3%)やコロコロ(3.3%)といったリアルな接点が機能しています。その他では、「学童で流行っている」、「ニンテンドーミュージアム」などの施設を訪れて知るというルートも見受けられました。
『コロコロコミック研究所』所長・小林浩一さんコメント
今回の調査で印象的なのは、平成レトロが「親子のコミュニケーション」を起点に広がっている点です。デジタルネイティブにとって、ドット絵や攻略の難しさは“古い”のではなく“未知の体験”であり、体験価値の再発見と言えます。
スマートフォン一台で完結するエンタメとは異なり、そこには親子で「教え合う」といったリアルな関係性が存在します。平成レトロは単なる懐古ブームではなく、親子の共通言語をつくる「未来型カルチャー」になっているのかもしれません。
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