2020年10月2日より劇場にて全三章連続公開中のサーフィンにすべてを賭ける若者たちの青春を描くアニメ『WAVE!!~サーフィンやっぺ!!~』。現在公開中の第二章を中心とした本作の見どころを松風ユータ役・白井悠介さん、木戸ナオヤ役・土岐隼一さんにうかがった。
松風ユータ役・白井悠介さん、木戸ナオヤ役・土岐隼一さんインタビュー
――おふたりが演じられる、ユータ、ナオヤはどんな人物だと感じていますか? また、ご自身が演じるキャラクター以外に気になったキャラクターを教えてください。
白井:ユータくんはデータ分析に長けていて、それが趣味である頭脳派なキャラクターですね。だからといってクールなわけではなく、周りにも気さくで明るくて、こういう明るい頭脳派なキャラは珍しいなと思いました。
――ご自身と似ていると感じたところはありますか?
白井:頭脳派ではないので、僕は(笑)。
土岐:そうなんですね(笑)。
白井:ユータくんの真逆を生きています…。
土岐:あとメガネですね(笑)。
白井:メガネは僕も日頃から使っていますからね! でも「サーフィン中もメガネするんだ」ってビックリしました。
土岐:ゴーグルチックなメガネっていうか。
白井:そこに何かこだわりがあるのかな。
土岐:木戸ナオヤくんは使っているボードからインパクトのある、俗に言う「オタク」。サーフィンを頑張っている理由も彼の地元の九州だと観たいアニメをリアルタイムで見られなくて、サーフィンで遠征した先でリアタイできるからっていう…。でもアニメと同じくらいサーフィンのことが好きなんですよ。だけどまだそれを面と向かって人に好きって言えない、いまひとつ正直になれないところがあります。いくらオタクでアニメが好きと言っても、それでサーフィンをやって人並み以上の成績を残せるところにまでいけるのは、才能以外にも絶対努力をしているからだとも思うんです。努力家で素敵なキャラクターですね。
――ナオヤと似ていると感じたところはありますか?
土岐:オタクなところですかね。ナオヤくんの自分の好きなことをとことん見つめられるっていうのは、尊敬できるところですね。好きなものを好きでい続けられるっていうところは、結構シンパシーを感じます。
――おふたりが演じていないキャラクターのなかで気になるキャラクターはいますか?
白井:うーん……悩ましい……。
土岐:キャラが立ちまくっていますからね。
白井:僕はビルかな。森ウィリアム聡一郎。すごい資産家でめちゃくちゃ金持ちなんですけど、大好きなサーフィンに対してお金も時間もすごく割いて、自分で大会を開いちゃう。登場人物のなかでサーフィンを誰より愛しているといっても過言ではないのかも。
土岐:うんうん。
白井:サーフィンを周りに広めたいという気持ちも強いんでしょうね。だからすごくバイタリティとサーフィン愛に溢れていると思います。ビル以外にフケもなんですけど、彼らがどうやってサーフィンを好きになったのかなとかすごく気になりますね。掘り下げたら面白そう。
土岐:作品を通して素敵だなと思ったのは、前野(智昭)さんが演じているマサキくん。食わず嫌いをしないキャラクターだなと思っていて。人から「こういうのやってみようよ」って言われたときって、「それはちょっと……」って思うことがあると思うんですけど、マサキくんってそれが人よりも少ない気がします。とりあえずやってみてその魅力を感じてみようというのが、この作品の随所に散りばめられてる気がして。ナオヤくんから好きなアニメのことを聞いたときも、アニメを見て「面白かった」って言うんです。それがきっかけでナオヤくんとも交流が始まるし。
白井:「やってみようよ」って言われたことに対して、さらっと乗って全力で楽しめるところがいいですよね。
土岐:そうそう。前野さんのお芝居も含めてすごく素敵なキャラなんですよ。ナオヤ視点で見たときにも、マサキくんといういい友達にめぐり会えて良かったなと思いました。
――演じるにあたって心がけていることや、アフレコの際にディレクションで言われたことはありましたか?
白井:先ほども言いましたが、見た目に反してユータはフレンドリーさというか明るさを持っているので、アフレコでも「もっとフランクでいいよ」って言われましたね。彼が葛藤する場面もあるんですけど、そういうところの感情の出し方が……。
土岐:ノッてるときのセリフが多いですよね。分析とか。
白井:そうですね。分析してるときは早口になっちゃったりします。彼もデータオタクみたいなところがあると思うので、そういう話をするときはつらつら話すんですよね。気持ちが乗っていたり、テンション高くなるところは意識してやらせていただきましたね。
土岐:セリフの一行一行が長いなって思って見てました(笑)。
白井:そう、説明役というか。
土岐:「彼のサーフィンはどうすごいか」とか。
白井:それがユータのポジションだと思うので、割と長台詞は多かったかもしれないですね。観光に行ったときも「ここはこういうところで、こういう歴史があって」とか、そういうのを知っていて、ちゃんと説明できるという。
土岐:この作品のメンバーって「感覚派」が多いじゃないですか。
白井:確かに。
土岐:そのなかでここまで理論的に言えるのってユータだけな気がする。
白井:確かにそうだなあ、感覚派が多い。でもサーファーってそうなのかも。
土岐:筋肉ですべてを語ってしまう人もいるし。
白井:いるいる(笑)。
土岐:それこそマサキも感覚派。ショウは天才肌というか。
白井:ナルも感覚派なところあるでしょ?
土岐:フケさんもそうだし。
白井:ナオヤはどう?
土岐:努力はしてるけど「理屈でこうだからこう」っていうよりも、やっぱりアニメから受ける感覚というかインスピレーションが大きそう。……と考えると、一番ロジックでサーフィンのことを考えているのってユータだけですね。
白井:確かに。
土岐:ロジック派の人って暑苦しさを感じることもありますけど、ユータには全然感じないですね。
白井:うんうん、爽やか。
――土岐さんはいかがですか?
土岐:ナオヤくんは口数が多いタイプではないんですけど、「もっとこうしてもらいたい」って言われたことがひとつあって。ナオヤくんが「マジカルメイドみるる」っていう作品がこうすごいんだよって伝えるシーンが作中にあるんですけど、「PRしなくていいから、オタクが愛を語ってる雰囲気をもっと出して」って言われて。イケメンだし、サーフィンに対しての愛も才能もあるけど、そういうことを言うときだけは本当にただのオタクになってもらって構わない、って演出を受けました。だから相手に語りかけるというよりも、自分の中の愛をひたすら吐露してる雰囲気が出るように意識しました。
――役作りで大変だったことはありますか?
土岐:やっぱり「どういうタイプのオタクか」ですかね。「僕の愛を理解してもらいたい」「僕はこれが好きだけど無理に受け入れてもらわなくても構わない」みたいな。オーディションで既にそのあたりを何となく教えていただいたので、役に対して「掴みづらいな」っていう感覚はそこまでなかったかな。ただサーフィンというものはやっているけど、それについてあまりアウトプットしないところは意識しました。
白井:僕はクールで淡々としている喋り方は得意ではないんですけど、ユータは明るく爽やかに人と接するので、割と演じやすかったです。最初に絵を見たときと演じたときとのギャップがあったんですが、でもそれがユータの魅力でもあると気づいてからはそんなに苦労はしなかったですね。
――本作は、さらちよみ先生による美麗なキャラクター原案やサーフィンに熱中する少年たちの青春や友情の物語などの魅力があり、さらにアニメではこれまでドラマCDでは実際には見られなかったサーフィンシーンも映像で見られるとあってファンの期待が高まっています。アニメ『WAVE!!』で、特に視聴者に注目してほしいと思うポイントを教えてください。
白井:やっぱりサーフィンしてるところですね。波の描写とかめちゃくちゃこだわってますからね。大変らしいんですよね、波を描くの。
土岐:この作品に携わるにあたって、僕たちも収録前とかにサーフィン体験をやらせていただきまして。前野さんと信さん(岡本信彦)はハワイに行ったりもしてましたし。
白井:行ってたね!
土岐:キャストもサーフィンを理解した上で収録にも入ったぐらいなんですよ。ただただ素敵なキャラクターたちがサーフィンをやるんじゃなくて、制作陣のサーフィンっていうものを全力で知ってもらいたい、楽しんでもらいたい気持ちが詰まってます。
白井:うんうん。
土岐:ストーリーも青春スポーツものっていう雰囲気なので、やっぱりそこにも注目して欲しいですね。
白井:うん、確かにそうだね。一緒にスポーツをやって、切磋琢磨して競い合って……。やっぱり青春っていいなって思いますよね。と思ったら、意外な展開とかも、ね(笑)。困難や壁を乗り越えていく姿も応援したくなりますし。
土岐:お腹いっぱいになれるアニメじゃないかな。
白井:うん。サーフィンの素晴らしさはもちろん、困難を乗り越えていく強さ、仲間たちとの絆とか友情とか……もう全部です!(笑)
土岐:今どきここまでガツンとスポーツってないですよね。しかもオリジナルじゃないですか。フィクションではあるけれど、サーフィンを理解してる方たちが作ってますし。実在するキャラクターも出てくるんですよ。場所も大洗、湘南など有名な場所が。
白井:サーフィンを元々やってる人たちにも楽しんでいただける作品じゃないかな。
土岐:あとこの作品はすごいガヤが多かった。
白井:裏とかね。
土岐:メインで喋ってる人はいるけど、必ず後ろでほかのメンバーたちがガヤ録ってるみたいな。そういう男たちの部活じゃないですけど、仲のいい雰囲気の演出をこだわって作ってくださってます。
白井:ドラマチックな部分とリアルな部分のバランスがすごくいいなと思いました。
土岐:青春ものだけど中身がギュッと詰まってる。なかなか最近にはない、全部が全部楽しかったなって思える作品じゃないかな。
――サーフィンにちなんで、最近ご自身の中で「波に乗っている」と感じたことがあれば教えてください。(「流行の波に乗って〇〇を始めてみた」「抽選に連続して当たって幸運の波に乗っていると思った」など、どんなエピソードでもかまいません)
白井:仕事と関係ない話になっちゃうんですけど、同じスポーツということで……。僕はサッカーが好きなんですけど。
土岐:そうですよね。
白井:僕が15、6年応援し続けているサッカーチームが今波に乗ってますね!
土岐:僕はあまり詳しくないですけど、最近すごいですよね。
白井:そうなんですよ! 去年はプレミアリーグ優勝できなかったんですけど、ヨーロッパのクラブ全体のチャンピオンズリーグっていうのは優勝して、今年プレミアリーグを30年ぶりに優勝して。
土岐:あれ30年ぶりなんですね。
白井:そうなんですよ! だからもう、今は波にノリノリですよ。
土岐:僕はまた最近新しいオモチャを手に入れまして。
白井:ほう。
土岐:ミニ四駆とか結構好きって言ってたじゃないですか。
白井:うん。
土岐:そこまで大きな波ではないんですけど、ハイパーヨーヨーって覚えてます?
白井:え、今!?
土岐:って思うじゃないですか。でも、ハイパーヨーヨーじゃないんですよ。誕生日にヨーヨーをもらったんですけど、今のヨーヨーって全部金属でできていて。
白井:重くない?
土岐:重いんです。でも回すと7分ぐらいずっと回ってるんですよ。
白井:えぇ!? ハンドスピナーみたいなイメージ(笑)。
土岐:僕たちの世代で有名なヨーヨー名人がYouTubeに出たら、それがポーンっと100万回再生。テレビでピックアップされているとかではないんですけど、根強くやってる人がたくさんいるんだなーって。そのヨーヨーに最近ハマっていますね。
――最後に、ファンに向けてメッセージをお願いします。
白井:今第一章が公開されましたが、これから結構激動の展開を迎えていく第二章、第三章と続きます。マサキがこれからどんな人たちと出会って、どういう物語を繰り広げていくのかっていうのが軸になっているんですけど、サーフィンの楽しさや難しさ、魅力もこれから描かれていくと思います。体験してみて、やっぱり楽しかったんですよね、サーフィンって。その楽しさを少しでもこの作品を通じて皆さんに知っていただけたらなと思います。第一章を観られなかった人は第二章からでも大丈夫!(笑) ぜひ楽しんでいただければと思います。よろしくお願いします。
土岐:サーフィンは敷居が高いと思うんですけど、このアニメがそれを取っ払ってくれる、崩してくれると思うんですよね。その入口が一章。続く二章、三章でサーフィンのことをより好きになってもらえる作品なんじゃないかな。自分がやったことないものってちょっととっつきにくいと思うんですけど、そこを一つ乗り越えてぜひこの素敵な作品に触れてみてください。白井さんも言った通り、二章からでも全然遅くないと思います。この作品に参加したメインのキャストさんたちはみんなサーフィンをやっていてますし、一緒にサーフィンのことを好きになっていただけると嬉しいです。
■『WAVE!!~サーフィンやっぺ!!~』作品情報
第一章10月2日
第二章 10月16日
第三章 10月30日
内容:三部作(第一章・第二章・第三章)劇場上映予定
【STAFF】
原作:MAGES.
監督:尾崎隆晴
シリーズ構成: 筆安 一幸
キャラクター原案:さらちよみ
キャラクターデザイン: 岩佐とも子
アニメーション制作:旭プロダクション
【CAST】
陽岡マサキ:前野智昭
秋月ショウ:小笠原仁
田中ナル:中島ヨシキ
厳名コウスケ:佐藤拓也
松風ユータ:白井悠介
木戸ナオヤ:土岐隼一
フケ倫道:岡本信彦
森ウィリアム聡一郎:森久保祥太郎
作品詳細
■「WAVE!!~サーフィンやっぺ!!~ 第三章」
全三章連続公開!!第二章 新宿バルト9他、全国映画館にて上映中!!
公開日:
・第二章 絶賛公開中
・第三章 2020年10月30日(金) ※全三章全国順次公開
アニメ公式サイト:wave-anime.com
アニメ公式Twitter:@WAVE_animation #うぇーぶ
〈衣装〉
白井悠介さん
•シャツ ¥28,000 (SToL/fujiwara office)
その他スタイリスト私物
土岐隼一さん
全てスタイリスト私物
〈読者問い合わせ先〉
•fujiwara office (03-6418-6279)
©MAGES./アニメWAVE!!製作委員会
Source: PASH! PLUS