アニメ『刀剣乱舞-花丸-』の最新作として3部作劇場上映が決定している特『刀剣乱舞-花丸-』~雪月華~。第一幕となる特『刀剣乱舞-花丸-』~雪ノ巻~が5月20日に公開となります。
本記事では、『PASH!』6月号に掲載された東宝プロデューサー・礒部慧利さんへのインタビューの一部を特別に掲載します!
TVシリーズ第2期『続 刀剣乱舞-花丸-』では、音楽プロデューサーを務めていた礒部さん。新作アニメーションとなる3部作を劇場上映するにあたっての制作エピソードを掘り下げます。
まず考えたのは“映画館で観る”という、TVシリーズとのメディアの違い:東宝プロデューサー・礒部慧利さんインタビュー
――なぜ『刀剣乱舞-花丸-』の新作アニメーションを3部作で劇場上映しようと考えたのか、プロジェクト立ち上げのお話から教えてください。
2018年放送の第2期を終えて、我々東宝もニトロプラスさんも動画工房さんも、ぜひ続きを作りたいと考えていました。
実際に企画が動き出したのは、2019年のコロナ禍前になります。スケジュールや現実的にできることを議論し、TVシリーズに近い分数で作れる3部作の劇場上映でいこうというところに落ち着きました。
――3部作の新作アニメーションを劇場上映するという点で、大切にされたのはどんなことでしたか?
なによりもまず考えたのは、TVと映画館というメディアの違いが大きいということです。毎週日曜日の夜にTVの前でTwitterを片手に観るのと、お金を払って劇場まで足を運んでもらい60~70分映像を観続けるのとでは、まったく感覚が異なります。
そのためTVシリーズのまま作ってしまうと話が散漫になってしまい、自分が何を観たのか分からなくなってしまうのではないかと思いました。ある程度ドラマティックな内容にする必要もあるかなと。そこで脚本の猫田さんと最初に1本ずつ話の山と落ちを付け、3本続けて観てもらうための緩やかな繋がりも作りましょう、とお話ししました。
――物語を作るうえで大切にされたことは何ですか?
「“とある本丸”の花丸な日々を描く」ということは、やはりブレずにありました。全部で86キャラになりますので、主人公を変えるべきではないか? という議論もあったんです。
ですが、いろいろと試行錯誤したうえで今思っていることは、加州清光と大和守安定という支柱のような2振がいてこそ、あの賑やかな“とある本丸”の世界観を壊さずに描けるのではないかなと。
加州清光ははじまりの1振として、精神的にも成熟していて“とある本丸”の要ともいえますし、大和守安定はそんな加州清光の相棒として、一緒に本丸を支えてくれているなと感じています。
――制作現場での裏話があればお聞かせください。
3部作で総勢86キャラも登場することは、この作品最大の強みであり、大変なところです。なかでも苦労したのがアフレコで、音響制作会社さんが86キャラ分の声優さんのスケジュールを細かく調整してくださり、録り忘れてしまった人がいるといったミスもひとつも出さずに進めてくださいました。
今はコロナ禍でブースに4人までしか入れないため、入れ替えの時間も加味しなければいけなくて。それだけでなく、例えば1作目ですと加州清光と大和守安定や、山姥切国広と山姥切長義といったドラマの中心になるキャラクターは、一緒に収録ができるようにしてくださったのも大変ありがたかったです。
ニトロプラスさんも全収録に立ち会ってくださり、キャストさんから質問があった際にはその都度確認してくださいました。
――ご自身が思う“とある本丸”の強みとは、どんなところでしょう?
やっぱり“優しくて強い”本丸であることだと思います。だからこそみんな伸び伸びいられるというか。刀として歴史を守る任務にも全力で取り組みつつ、人の身を得た喜びやその身で経験する楽しさを、戦い以外の場でも彼らはたくさん学んでいます。
それは、この本丸が“優しくて強い”からこそかなと。自分自身迷ったときに立ち返れるワードとして、この言葉は大切にしています。
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(C)2022 NITRO PLUS・EXNOA LLC/特『刀剣乱舞-花丸-』製作委員会
Source: PASH! PLUS