2022年11月よりTVアニメが放送中され、続編、吹替版の制作も決定した『万聖街』。PASH!1月号では、ニール役・山下大輝さん&リン役・石川界人さんの対談インタビューを掲載しています。本記事では、その一部を特別に掲載!
山下大輝さん&石川界人さんインタビュー
--オリジナル版や台本を見て、本作に感じた魅力を教えてください。
山下 まず第一に、僕の大好きな系統の絵柄であるところに心掴まれました。淡くてポップで絵本のようなタッチの絵柄が僕は好みで、小さい頃からこういう絵が動いたら楽しいだろうなと思ってきたので、まさに僕が観たいと夢見てきたのはこういう作品だ!と感じました。作品の雰囲気にもガッチリ合っているなと。加えて、各キャラクターがとても可愛らしく描かれていて、次はどんなことを言ってくれるんだろう?と、回を追うごとにワクワクが止まりませんでした。
石川 アニメは日本の文化だと言われてきたなかで、外国発のアニメーションのクオリティがここまで上がっているんだと驚かされました。万国誰からでも受け入れてもらえる作品だと思います。そんな作品に参加できることが嬉しかったです。
―― ご自身の役柄を演じるうえで、挑戦したり大切にされたりしたことは?
山下 オリジナル版だと幼少期のニールは違う声優さんが担当されているのですが、日本語吹替版では僕がそのまま演じさせていただきました。
石川 そうなの!? 一体どうなってるんだ!
一同 (笑)。
山下 ニールが女性に化けるエピソードも、オリジナル版では女性の方が声を当てられていますけど、僕がやらせていただきました。
石川 (制作陣は)何を考えてるんだ!?
一同 (笑)。
石川 いいね、面白いじゃん!
山下 僕自身やってみたいなという気持ちがあって、チャレンジさせていただいています。違和感なく聞こえていたら嬉しいです。
石川 原音を聴いてこの人たちは何を表現したいのかなというところを、一つひとつちゃんと拾おうというのはずっと意識していたことでした。例えばリンは感情の起伏が薄いキャラクターなものの、淡々と話していると思ったら急にハイになって、また急にローになって…というお芝居だったんですね。その意図や、日本語版ではどう表現すればよいかを考えながら収録していきました。原音版のリンのお芝居も、僕はすごく好きなんですよ。いつもはボソボソ喋るのに、突然「ンなーーーッ!」とか叫んだり(笑)。それもすごくやってみたかったんですけど、多分日本語だとその面白さは伝わりにくいだろうなと。すでに映像は完成されていてここから絵が変わることはないですから、声のお芝居だけでどこをどう盛るか考えていましたね。
山下 オリジナル版も本当に素敵なお芝居なんです。Blu -ray &DVDにはそちらも収録されるということなので、ぜひ聴き比べてみてください。
―― 吹替版第4話までで印象深い場面はどこでしょう?
山下 第4話でさらに作品の虜になった方が多いのではと思います。アットホームな感じで和気藹々とやっていたところから、この回の後半でいきなりシリアスな展開になるじゃないですか。映像的にもアクションシーンの気合いの入り方が異様なほどで、この熱量ヤバくない!?と驚きました。それだけ制作サイドの本気を感じるというか、『万聖街』はここまで絵を動かすんだぞ、上から下までこれだけいろんな可能性が詰まった作品なんだぞ!ということを見せつけられた回でした。第4話冒頭ではニールとリリィのデートが描かれていたのに、後半突如としてバトルシーンが始まる温度差がスゴくて。
石川 リリィとデートしたからや!
山下 ははは、お兄さん〜!(笑) しかも各キャラクターが抱く想いが明らかになったうえでぶつかり合いが描かれているので、胸が熱くなるんですよね。全体をとおして見ても特に完成度が高いなと感じたエピソードでしたし、引きの作りも見事で、次のエピソードへの楽しみな気持ちが止まりませ
石川 信頼関係を築いたうえで、あの状況になっているというのがいいですよね。ちょっと泣けるもんね。
山下 そうなのよ! 彼らがお互いのことをちゃんと好きになってる…!と気付く瞬間があって。ニールが魔王に向けたセリフからは、彼が魔王を悪と考えているわけではないことも分かり、そこも優しいなと。魔王に寄り添う気持ちも持ちつつ、共存できる道を探る姿勢がとても素敵です。種族間の問題にしても、みんな違ってみんないいというメッセージ性が感じられ、ポップな雰囲気でありながら、深く刺さるテーマを持った作品であることが改めて伝わってきました。
石川 僕は同じく第4話なんですが、リリィがリンの妹になった回想部分が印象的でした。幼少期からリリィのほうが天使としての力が強い、というのは少し悲しいことですが(笑)。
山下 そこはちょっと考えちゃうところだよね(笑)。
石川 そうそう。でもあの話の注目すべきポイントって、能力だけで人を判断するものではないというところで。リンはリリィより天使の力が弱かったとしても、兄としてちゃんと立っているし、リリィもリリィで自分の力に傲ることなく、妹として振る舞っている。クスッとくるのに、家族に上下はないんだ!という強いメッセージを受け取ったエピソードでした。
山下 刺さる人にはグッとくるところだよね。『万聖街』はそういうシーンがちょこちょこあるなと思います。
石川 よくよく考えたらこれすごく深くない…!?っていうね。僕だったら、突然現れた女の子を妹として育てていくなんてできないと思います。やっぱりリンは天使ですからね。スゴいことです。
コラム
――『万聖街』のキャラクターで、友達になりたいのは?
山下 アイラは一緒にネットゲームをしてくれそうですよね。ただ僕は楽しかったねで終わりたいタイプだから、効率を求められてしまうとしんどくなってしまいそう。ゲームになると性格が変わる人もいますから何とも分かりませんが、とにかくゲーム好きという共通点で考えると、アイラがいいのかなと思います。
石川 僕はニックですね。一緒に呑みに行ったり、彼と夜
遊びしてみたいです。楽しそうじゃないですか?
山下 ノリも良さそうだしね。
石川 そうそう。ニックみたいにイタズラを思いつく人って、好奇心が強くて、話も絶対面白いんですよ。いろんなエピソードを持っているだろうから、それも聞いてみたいです。
山下 確かに人生経験豊富そうだもんね。いろんなことを教えてくれそう。
石川 「悪い遊びいっぱい教えてやるよ〜」ってね。
山下 (ニック役)中村(悠一)さんの声でそれ言われたいね。
石川 コールとか教えたらどうなっちゃうんだろう!? どう? 僕と中村さんが一緒にコールしたら(笑)。
山下 いいじゃん、聞きたい聞きたい! ふたりとも超いい声だし、コールバトルしてほしい!(笑)
Text=鈴木 杏(ツヅリア)
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『万聖街』作品概要
<スタッフ>
原作:零子还 有钞 「1031万圣街」
シリーズ構成:徐碧君
脚本:徐碧君、黄麗瑛、卡兹比
制作プロデューサー:黄麗瑛、姜皓
監督:呆尾、小榕、栗子、阿根
総監督:MTJJ、顧傑
コンテ:小黄
キャラクターデザイン:魯伊
総作画監督:大爽
美術監督:魯伊、盲眼
撮影監督:凉爽
音楽:朴冉
音響効果:徐巍、婁孝誠
アニメーション制作:寒木春華動画技術有限公司
【日本語吹替版】
音響監督:岩浪美和
音響制作:グロービジョン
キャスティング協力:ネルケプランニング
<日本語吹替版キャスト> ニール:山下大輝
アイラ:福山潤
ダーマオ:前野智昭
リン:石川界人
リリィ:高野麻里佳
ニック:中村悠一
アブー:堀江瞬
ナレーション:櫻井孝宏
©FENZ, Inc. / Tencent / TIANWEN KADOKAWA
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