ついに最終回を迎え、第2期の放送も発表されたアニメ『【推しの子】』。PASH!6月号では、アクア役・大塚剛央さんとルビー役・伊駒ゆりえさんの対談インタビューを掲載しています。
本記事ではその一部を特別に掲載!
――まず、原作漫画を読んだとき、どんなところに魅力を感じましたか?
大塚 芸能界を題材にした作品は他にもありますけど、やっぱり裏側が描かれているのが気になるし面白いところですよね。あとは“復讐”というテーマがあったり、1巻から衝撃的な裏切り展開が描かれたりしていて。その辺りも注目ポイントなのかなと思いました。
伊駒 「こんなにワクワクしてくる裏切り方があるんだ!?」と、毎回漫画を読んでいても、収録をしていても思いますよね。しかも『【推しの子】』のキャラクターたちは、本当にみんな素敵!出てきたときに、しっかりと“味”を残していくキャラクターがたくさんいるんです。だからこそ新たな章に入る度に新鮮な気持ちになるといいますか。一貫したストーリーなのに少し違う物語にも感じることができて、そこもすごく魅力的だなと思いました。
――では、実際に第1話を初めて観たときの感想はいかがでしたか?
大塚 音楽も映像も全てが最高でした! アニメの力って素晴らしいなと改めて実感するくらい、映像化の醍醐味が詰まっている感じで。思っていた以上のものを見せつけられて、もう鳥肌が立ちっぱなしでした。
伊駒 本当にすごかったですよね。私も最後のほうでポロポロ泣いちゃいました…。あれほど気になる終わり方はなかなかありません!
大塚 僕も「早く続きが観たい!」と思いましたよ。それと個人的には瞳の描かれ方が強く印象に残っています。輝いているときだけでなく、輝きを失ったときもすごくて。幼少期のアクアが、アイを殺した実行犯はストーカーだったけど実は大元(=情報提供者)がいて、その人物は父親であるということに気付いた後、瞳の星が黒い光を宿すみたいな演出もかなりインパクトがありました。
伊駒 あとは第1話に限らず第2話以降もそうなのですが、原作漫画の絵がアニメでそのまま動いている感じなのがすごい! 「この絵が動く」というのは収録をしていて分かっているのに、実際に完成した映像を観たとき毎回感動しちゃいます。
――第1話といえば、アクアとルビーの母親で推しのアイドルでもあるアイの魅力もたっぷりと描かれていました。
伊駒 『【推しの子】』の物語はアイから始まっていますから、彼女の存在はとても大きくて。第1話をご覧いただいた皆さんもきっと感じたと思うんですけど、アイって“神様”みたいなキャラクターですよね。そして彼女がたくさんの人を惹きつける姿や、アイドルになる前の過去のお話も描かれていて。アイの全てを知ることができて良かったです。
大塚 アクアとルビーを産んだ後は、「母親としてやっていけるのか?」と心配になるところもあったけどね(笑)。
伊駒 自分の子供なのに名前を間違えていましたもんね(笑)。
大塚 ただそんななかで、一緒に過ごす時間が増えていくにつれて自然と家族になっていき、アイが母親の顔を見せるようになっていって。最期に「これが愛なんだ」と気付く場面があるという。やっぱり傍から見ると完璧なアイドルだったアイも、実は未熟な女の子だったんだなと思い知りました。
――第2話以降のアクアの登場シーンを振り返ってみて、感じたことをお聞かせください。
大塚 僕が演じる成長したアクアは立ち振る舞いに一貫性があって、いつも冷静で、周りがよく見えていますよね。でもそんななかで私情を挟むときもありまして。第3話では、鏑木(勝也)Pと『今日あま』(※『今日は甘口で』)の監督が、かなをこき下ろしているような会話をしていたのを聞き、カチンときて、滅茶苦茶にならない程度に無茶苦茶をやっていたのが面白かったです。それと個人的には、アクアが無茶苦茶をやった後で、かなが恋に落ちてしまうところが原作漫画を読んだときから好きで。「早くアニメで観たい」とずっと思っていたシーンのひとつでもありました。
伊駒 そのシーン、すごく素敵でしたよね~。やっぱり『今日あま』のときは劇中劇が結構多かったので、観ている方も、収録されていた方も、それぞれ楽しめるシーンがいっぱいあってワクワクしたんじゃないかなと思います。
大塚 そして『今日あま』といえば「ヒトリニサセネーヨ!」(笑)。
一同 (笑)。
――『今日あま』の主演・青野カナタ役を演じた鳴嶋メルトが放った棒読みセリフですね(笑)。
大塚 その収録の際には、現場にいらっしゃった(原作担当の赤坂)アカ先生が細かくディレクションをされていたんです。なので、すごくこだわった棒読みセリフとなっています。
伊駒 現場にいた全員が笑っていましたからね(笑)。かなり癖が強くて最高でした!
――続いて、ルビーの登場シーンを振り返っていただけますか?
伊駒 第1話で出てきた内容が第2話以降で再び出てくるというのがいくつかあって。ルビーちゃんがかなちゃんに「重曹を舐める天才子役」とか「私 この子好きじゃない」とか言うところは、1回目のときを思い出しながら2回目を演じるという感じでお芝居と向き合っていきました。
大塚 そのときのルビーは、かなり失礼だったよね。
伊駒 いや、でもその場にいたアクアも結構失礼でしたよ!? 「この人昔から好きじゃないのよね」と言うルビーちゃんに、「でも受かったら後輩になるんだぞ」と、かなちゃんに聞こえるボリュームで返していますし。
大塚 確かに(笑)。かなから「聞こえてんぞ」ってツッコまれていたね。
伊駒 全く失礼な子たちですよ! 愛すべき双子でもありますけど。
――改めて物語を振り返っていけばいくほど、アクアとルビーはコンビネーションが抜群だなと感じますよね。
伊駒 ルビーちゃんは自分に正直に生きている子なんですけど、お兄ちゃんが相手だとより突っ込んでいくといいますか、遠慮が一切ないんです(笑)。だけどそれほど気が許せる仲なのが良いですよね。本当にふたりには幸せになってほしい! 「幸せになれ~!!」と応援したくなります。
大塚 アクア自身もルビーの幸せを願っていると思いますよ。ただ一方で、ルビーにはアイドルになってほしくないという思いもある。だから第2話では、アイドルオーディションの担当者を装って不合格の電話をしたり、ルビーがスカウトされた地下アイドルの実情を探ったりして。
伊駒 そこまでやるか!?って思いましたよ。もうシスコンすぎますって!
大塚 アクアって「シスコン」って言われても否定しないよね。
伊駒 受け入れていますね!
大塚 でもそれくらい大事に思っているんだなとも感じますので、アクアとルビーにはこのまま自分の道をまっすぐ進んで生きていってほしいです。
――そんなアクアやルビーを演じるうえで大切にしていることは?
大塚 やっぱりアクアはアイの一件があってから“復讐心”が十何年も潰えることなく宿っているじゃないですか。事件が起きた当時はボウボウに燃えていたかもしれませんが、高校生になった今でも、決して火が消えることなく、ずっと高い温度でくすぶっているような状態だと思うんです。だからこそ、そんな執念深いアクアの思いは常に意識していますね。ただ、その思いをどこまで出すかというのが結構課題といいますか。“復讐心”を出すのか、それとも引くのかという見せ方ひとつで印象が変わってきてしまうから、毎回、平牧(大輔)監督や音響監督の高寺(たけし)さんと話し合いつつ、試行錯誤しながら演じています。他にもアクアって、勢いでいけないキャラクターだから、滑舌が甘いとすごく目立ってしまうんですよ。しかもモノローグが多くて、普通に喋っているオンのセリフとモノローグとの切り替えが結構難しくて。演じていて苦戦したところがいくつかありました。
伊駒 逆にルビーちゃんは、“勢い”がキーになるキャラクターだと私は思っていて。でも勢いがあるだけになるのはダメだから、その塩梅はすごく気をつけながら演じています。先ほど、幼かった頃のルビーちゃんは捲し立てるセリフがたくさんあったとお話ししましたけど、成長したルビーちゃんもそういうようなシーンがたくさんあるんですよ(笑)。そんなときは「すごい圧のあるルビーちゃんゾーンが来たぞ!」と思いつつ、「この圧、みんなに伝われ~」と意識しながら演じています。
(※PASH!2023年6月号より一部抜粋)
Text=大村茉穂
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【推しの子】作品概要
【スタッフ】
原作:赤坂アカ×横槍メンゴ(集英社 週刊ヤングジャンプ 連載)
監督:平牧大輔
助監督:猫富ちゃお
シリーズ構成・脚本:田中仁
キャラクターデザイン:平山寛菜
サブキャラクターデザイン:澤井駿
総作画監督:平山寛菜、吉川真帆、渥美智也、松元美季
メインアニメーター:納 武史、沢田犬二、早川麻美、横山穂乃花、水野公彰、室賀彩花
美術監督:宇佐美哲也(スタジオイースター)
美術設定:水本浩太(スタジオイースター)
色彩設計:石黒けい
撮影監督:桒野貴文
編集:坪根健太郎
音楽:伊賀拓郎
音響監督:高寺たけし
音響効果:川田清貴
アニメーション制作:動画工房
オープニング主題歌『アイドル』YOASOBI
エンディング主題歌『メフィスト』女王蜂
【キャスト】
アイ:高橋李依
アクア:大塚剛央
ルビー:伊駒ゆりえ
有馬かな:潘めぐみ
黒川あかね:石見舞菜香
MEM ちょ:大久保瑠美
ゴロー:伊東健人
さりな:高柳知葉
アクア(幼少期):内山夕実
アニメ『【推しの子】』公式サイト
アニメ『【推しの子】』公式Twitter
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