『グランブルーファンタジー』の音楽と美術の底力を体感する。すべての騎空士の心に刺さる「GRANBLUE FANTASY ORCHESTRA -SYMPHONY IN BLUE-」レポート

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 Cygamesとサイゲームスの子会社であるCyDesignationとの共同制作によるソーシャルゲーム『グランブルーファンタジー』のイベント「GRANBLUE FANTASY ORCHESTRA -SYMPHONY IN BLUE-」が9月21日、22日に東京ガーデンシアターにて開催。本記事では9月21日夜公演のレポートをお届けします。

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 本イベントは『グランブルーファンタジー』10周年を記念した、8年ぶり2度目の開催となるオーケストラコンサート。会場には多数の来場者が訪れており、中には家族での参加と思しき姿も伺えるなど、本作が歩んできた道のりの長さを感じさせます。さらに、会場内外にはフラッグや10周年を記念して作成されたアニメPVの放映が行われていた他、有志の祝い花も!

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 会場内のホワイエでは『グラブル』イラストチームによる描き下ろしイラストの展示やコラボドリンク&フードの販売が実施されており、賑わいを見せていました。また、開演前には本公演のキービジュアルの登場キャラクター達による開場前アナウンスも実施。サンダルフォンとシエテ、カシウスとガレヲン、オロロジャイアとシエテなど、ゲームでは珍しい掛け合いもあり、騎空士(『グラブル』ユーザーの通称)必聴の内容となっていました。

 本公演は、『グラブル』を支える音楽の数々を、東京フィルハーモニー交響楽団による演奏のもと、同じく本作を支える背景およびキャラクターイラストとともに楽しめるイベント。騎空士として本作の音楽やイラストに触れたことのある人なら、『グラブル』の世界観を体全体で感じられる至福の時間となっていました。

※本レポートは『グラブル』のストーリーのネタバレ要素を含みます。

「GRANBLUE FANTASY ORCHESTRA -SYMPHONY IN BLUE-」9月21日夜公演レポート

第1部:知っている物語の知らない一面を体感する時間

 足音すら響く厳かな雰囲気の会場。そんな中で本コンサートのスタートを飾るのは、騎空士としては聞きなれたであろう楽曲『フレイメル島 -太古の工廠-』『天に散りし覇者との邂逅』のふたつ。プレイ中は何かと耳にする機会も多く、曲の全容もなんとなく掴めているはずの2曲ですが、そんな印象を一節で吹き飛ばすのは東京フィルハーモニー交響楽団によるオーケストラサウンドと、珠玉のアートワークの数々。

 背景美術をはじめとしたアートワークスの素晴らしさも本作の魅力であることは言わずもがな。肌にヒリ付く「圧」を感じるほどの生演奏が合わさることで、自室のスマホの前ではなく、溶岩を湛えた湖や強敵の眼前に立たされた時のような新鮮な気持ちを感じます。来場者も同じ気持ちに至ったのか、曲が終わる度の拍手にも力がこもっていたように聞こえます。

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 そんな会場の雰囲気を和ますように現れたのはMCのダーント役・星野貴紀さんとユイシス役・立花理香さん。加えて本作コンポーザー・成田勤さんも登壇し、成田さんが作家業20周年であることの喜びを口にしたり、次の曲目である『人間との戦い』は本作クリエイティブディレクター・福原哲也さんからタイトルが提案されたものだったことなど、様々なトークに花を咲かせ、来場者の肩の力を抜いていきます。

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 そんなトークの後に演奏される『人間との戦い』。本楽曲は黒騎士との戦闘BGMとして印象深い1曲ですが、コンサートではビジュアルを通して黒騎士=アポロニア・ヴァールの人生を追体験できるような演出がなされた内容に。どこか悲しさを感じるメロディと、美しく描かれたアートが、彼女が生きた過酷な人生を痛感させます。そして、炎の中に立つ黒騎士をバックに流れる、中盤からの激しく厳かな演奏は、戦いの中で決意を固めた彼女の心情を思わせます。

 主人公と黒騎士との共闘ののちの敵対、ゲームプレイの体験としては七曜の騎士という強大な力を表現している印象だった本楽曲。しかし、本公演の中では混迷する状況の中、大切なものを手放すまいとあがく彼女の心情を思わせる形ともなっており、ゲームのシナリオを最大限に味わう体験として、『グラブル』楽曲のポテンシャルをものがたる1曲となりました。

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 続いて演奏されるのは、普段のバンドサウンドと異なる雰囲気が印象的になる「バトル4」。こちらは騎空士お馴染みのイベントでもある「四象降臨」などで使用されている楽曲。原曲のロック調からオーケストラの雰囲気漂う壮大な音色へと変化した演奏が、大いなるボスへと挑むことになる本イベントの状況によりマッチした聴き心地です。

 続いてはメインクエスト『暁の空』編にて印象深い『ライヒェ島-人住まう魔窟-』と『ナル・グランデの罪』、そして成田さんも参加する『アウライ・グランデ』。『ライヒェ島-人住まう魔窟-』は、ゲストアーティスト・内藤哲郎さんと髙桑英世さんの和太鼓と篠笛によりナル・グランデ空域のオリエンタルな趣が強調されたものになっています。バックに描き出された雪原とどこか悲しげな和楽器の音色は、雪が覆い隠した景色のように、我々が知らない悲劇があったのではないかという気持ちを抱かせます。一方で、ナル・グランデ空域を巡る『暁の空』編を締めくくる「ナル・グレートウォール」戦BGM『ナル・グランデの罪』は、激しい音楽による始まりと目まぐるしく雰囲気の変わるメロディ、そして試練に挑む仲間たちの姿がナル・グランデでの冒険を思わせます。

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 成田さんも演奏に参加する『アウライ・グランデ』は、『星の旅人』編にかかわる楽曲で、ピアノの旋律に弦楽器が続くメロディは、旅路の中で起きた悲劇を慰めるよう。原曲もストーリーとあわせて悲しさを感じさせますが、オーケストラサウンドと合わさることでより感情を揺さぶる演目となっています。

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 そして、第1部を締めくくるのはゲストボーカルとして本作ヒロインのルリア役・東山奈央さんが参加する『Lyria』。東山さんがルリアよろしく元気いっぱいに登場して、指揮をしようとして失敗するコミカルな姿を見せて星野さんのツッコミを受けると会場からも笑い声が上がります。

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 実際の楽曲は、透き通るような東山さんの歌声の魅力をオーケストラによる演奏が増幅させ、さらにコーラス隊の歌声がメロディに神秘性を与えてどこか浮遊感を感じる聴き心地に。物語の始まりと果てしない旅路を想起させる歌詞ながら、生演奏では落ち着いたメロディとなり、フィナーレにふさわしい聴き心地を与えます。通常のライブコンサートとはまた違う魅力の出し方にオーケストラの底力を感じる曲目にて第1部は拍手の中で幕を下ろします。

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