ドラマ『コスメティック・プレイラバー』間宮 棗役・奥野 壮さん、佐橋斗真役・豊田裕大さんインタビュー!お互いをさらに知れた “カップラーメン”の夜とは!?

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モデルプレス読者が選ぶ2024年「ベスト深夜ドラマ」で5位に選ばれた、ドラマ『コスメティック・プレイラバー』

これを記念して、PASH!2024年に10月号に掲載された、間宮 棗役・奥野 壮さん、佐橋斗真役・豊田裕大さんインタビューの一部をお届けします。

※本記事は2024/9/10発売「PASH!10月号」にて掲載した撮り下ろし&インタビュー特集より、インタビューの内容を一部抜粋したものになります。

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互いをさらに知れた “カップラーメン”の夜

――まずは今作でW主演を務めた心境からお聞かせください。

奥野 楽しかったですね。というのも、個人的にこれまで結ばれる役を演じる機会があまりなかったんです。だから「やっと結ばれる!」と、ワクワクした気持ちで現場に入りました。

豊田 楽しかったですし、率直に戸惑うことも多かったなという印象です。

奥野 そうだ、思い出した! 第1話で、佐橋が棗の身体を撫で下ろしていくカットがあるんですけど、そこで裕大くんがスゴいドギマギしていて(笑)。

豊田 あったね! 「この手の動き、どうやってやるんだろう?」と、まさに戸惑ったシーンのひとつです。

奥野 僕はバレエの経験があって、美しい、色気のある手の動きが何となく分かっていたので、「こうやったらいいんじゃないかな?」と提案したりして。あそこも面白かったです。

豊田 自分にとってはドラマ初主演作だったのでもちろんプレッシャーみたいなものはあったんですけど、ひとりで背負うわけじゃないし、何より相手役が男性で、実際奥野くんに会ってみたらすごく話しやすい方だったので、気負いはどんどん消えていきました。だから緊張しすぎたり、主演ということでがんじがらめになるということはなかったです。

奥野 主演だからとかふたりの物語だからというプレッシャーよりも、作品そのものと現場で起こることを純粋に楽しめていました。

――ちなみに最初のお相手の印象は?

豊田 どうだったの? 教えてよ。

奥野 …正直、暗そうだなって…(笑)。

豊田 (笑)。

奥野 綺麗で、特徴のある顔立ちじゃないですか?

豊田 多分、目が強いからかな。

奥野 そう。眉毛もガチッとした形で、クールそうな印象を受けました。だから最初はどうしようかなと思っていたんです。ふたりの物語を描くドラマですし。何なら顔合わせで初めて喋ったときに、一番プレッシャーを感じていたかもしれません。

豊田 そうだったんだ!? それは全然分からなかった。

奥野 やっぱり普段の空気感も映像に出ると思っているので、それが一番大事になるし、どうやって距離を詰めて、どういうふうにこの作品を一緒にやっていこう?と、けっこうグルグル考えていましたね。でも最初のところで、これは大丈夫だと思えました。あんな短期間でこんなに仲良くなる?というくらい、どんどん距離が縮まって、当初のクールな印象はすぐにどこかへ行きました(笑)。

豊田 2週間の撮影期間中、会っていない時間のほうが短かったもんね。僕が最初に奥野くんに思ったのは、野心があって、心の内側が燃えているような人。そしてそれをあえて表に出していない人なんじゃないかな、という印象でした。

――では仲良くなったことで、新たに知れた一面は?

豊田 僕が抱いた印象は間違いではなかったんですけど、とにかく話しやすい方なんだなというのは一番の発見でした。ふたりだけのお芝居が長いお話なので、話したくないなと思われたらどうしようと不安だったんです。でも僕のことを受け止めてくれて、そういうところが優しいなと感じています。

奥野 多分僕たち、パーソナルスペースの使い方が似ているのかなと。ここまで踏み込まれたら嫌だとか、そういう空気感が似た者同士だから、すぐに距離が縮まったんじゃないかなと感じました。

――何か仲良くなれたきっかけがあったのでしょうか?

豊田 やっぱり“カップラーメン”じゃない?

奥野 僕もそう思いました。一緒にホテルでカップラーメンを食べた日があったんです。クランクインしてから3〜4日目に、コンビニも往復1時間かかるような、車がなければどこへも行けないホテルに泊まっていて。

豊田 どうにかコンビニまで行けないか相談してみたんですけど、難しくて。

奥野 結局ホテルの売店で売っているものしか手に入らず、見たことがないカップラーメンを買って、一緒に食べました。それまではお芝居のことばかり話していたんですけど、そのときお互いのことや自分はこうなりたいとか、いろんな話ができて、そこでグッと距離が縮まった気がします。よし明日も頑張ろう!と思えた瞬間でした。

豊田 そもそもカップラーメンを集まって食べるって、ちょっと学生っぽいじゃないですか? これも男性同士だからできたことかな?と思ったり。

奥野 というか撮影期間中に、ホテルで一緒にカップラーメンを食べるシチュエーションって、あまりなくないですか? どこかにご飯を食べに行くなら、よくありますけど。僕はしたことがなかったから、余計に思い出深いのかなと思います。

本来の僕たちは 多分役柄と真逆なんです

――原作コミックやシナリオを読んだ感想はいかがですか?

豊田 BL作品に触れるのが初めてなこともあって、最初原作を読んだときは刺激的な印象も受けました。その後ドラマの台本を読むと、互いの心情を中心に描かれていて、大筋は同じながらも原作とはまた違った魅力があるんじゃないかなと感じました。女性が多いBA業界にいる男性同士の恋愛、というところもワクワクドキドキする要素で、そこも本作の魅力だと思います。

奥野 僕も原作は「これって実際どうやってやるんだろう!?」みたいなことを考えたり、ドキドキしながら楽しく読みました。その後ドラマの脚本が上がってきて、裕大くんが言ったように、ちゃんと原作を落とし込みつつふたりの心情を描いているなと。こういう原作モノって、気合いが入りません?

豊田 うん、入る。

奥野 ですよね。オリジナル作品の場合、脚本を読んですぐ現場に入りますけど、原作モノだとまず原作を読んだり、台本と一緒に原作を読むじゃないですか。元々画が提示されているわけなので、そのぶん演じるうえでも想像しやすくて、「よし、頑張るぞ!」と思うんです。

豊田 台本に「ロッカードン」と書いてあるのを見て、「壁ドンの進化系だ!?」と驚いたり、先ほども挙げた「手を這わせる佐橋」というト書きに「どういうこと?」となったり。そういう点では、自分にできるかな!?という緊張感は大きかったです。

――奥野さん演じる真面目で純粋な先輩・間宮 棗と、豊田さん演じる生意気でクールな後輩・佐橋斗真は、どんな人物でしょう?

奥野 自分で言うのも何ですが、棗は可愛いです。思ったことが全部声に出てしまうし、悔しければ顔にも「うう〜っ…!」と出てしまったり、反対に嬉しければ100%の嬉しさを伝えたり。こういう素直な人になりたいなと思いましたし、そこが魅力的です。

豊田 うん、可愛いよね。佐橋は何でも器用にこなせるところが、めちゃくちゃカッコよくて羨ましいなと思いました。ひとつ不器用なことと言えば、棗に対することだけというのが、側から見ているとまた魅力的です。こんな完璧な男性がいて良いんだろうかと思います。ちょっと頑固になっちゃうことがある部分も、分かるなあと思いつつ、自分とは全然違う役柄です。

奥野 僕も棗とは全然違います。多分僕たち、本来は逆なんです。

豊田 そうだね。逆だね。

奥野 僕のほうが佐橋に近い。何でも卒なくできちゃうし? なんて(笑)。

豊田 それを言えちゃうのがもうね(笑)。

「ここは押し倒さないほうが良いと思う」のワケ

――特に印象に残っているシーンは?

豊田 佐橋が棗にプレゼントを渡す第2話のシーンが、けっこうお気に入りです。人にプレゼントを贈るってこんなに気持ちが良いことなんだと感じました。それからすれ違ってしまったふたりが、最終的に部屋でキスをする第5話のシーンは、すごく綺麗な照明で気に入っています。いろんな方が「すごく良かった!」と言ってくれていたよね。

奥野 ライティングからカメラワークまで、全部素敵でしたよね。とても綺麗に撮ってくださり、自分を観ているようで自分ではないような、不思議な感覚でした。僕は佐橋が本心を曝け出すシーンとか、お互いの心の内をちゃんと話すシーンが好きですね。特に第7話の花火のシーンなんかは、すごく恋しているなという感覚がありました。そういえばそこでキスをするんですけど、あれがラストキスでしたよね?

豊田 そうだね。

奥野 それもあってか、監督がカットを掛けるまでが長くて!

豊田 長かった! 僕たちも演じながら「この尺おかしいよな…?」と思っていて。

奥野 最初は気持ちも入っているし、もちろん真剣にやっていたんですけど、だんだん「何か長くない…?」って(笑)。

豊田 終わった後に監督が「ラストキスだから長めに撮った」とおっしゃっていて、「どういうことですか!?(笑)」となりました。

奥野 テストの時点では特に長く回すという話はなかったので、監督も気持ちが入っちゃったみたいです。

コスメティック・プレイラバー_キービジュアル

ドラマ『コスメティック・プレイラバー』

公式HP:https://www.nbcuni.co.jp/jcon/cosmeticplaylover/

公式X:https://x.com/coslover_drama

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Text=鈴木 杏(ツヅリア)

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