バレンタインデーと11周年が迫り、1月が終わっても楽しいお祭り気分はまだまだ続きそうな『グランブルーファンタジー(グラブル)』。本記事では、バレンタインデーVerが登場したロベリアを紹介します(バレンタインバージョンの登場期間は2/28(金)11:59まで)。
『グラブル』の恒常コンテンツ「アーカルムの転世」をプレイすることで仲間にすることができる「十賢者」のひとりであるロベリア。
少々常識から外れた「幸福」をひたすら追い求め続ける、ある意味純粋な青年でもある彼について、対応するタロットの暗示と合わせて魅力を深堀りしていきます。
※本記事の内容は筆者による独自の解釈によるものです。Cygamesおよび『グランブルーファンタジー』開発チームの意見とは異なります。
※バレンタインバージョンの登場期間は2/28(金)11:59まで。キャラクターの登場期間に関しては、公式サイトやゲーム内のお知らせなどをご確認くださいませ。
キャラ紹介:ロベリア
▲SSレア[災愛なる魔術師]ロベリア(バレンタインバージョン)
年齢 | 22歳 |
身長 | 181cm |
種族 | ヒューマン |
趣味 | 『音』鑑賞 |
好き | 『音』を聞くこと、雑談 |
苦手 | 黙っていること、何かを教えること |
声優 | 野島健児 |
関連ストーリー | メリー・クリスマス!(2022年/聖夜を取り戻せ) 威風DoDoダンディズム アーカルムの転世外伝“THE TOWER” 僕のヒーローアカデミア レスキュー・アナザーワールド |
天災で天才の魔術師は、最悪で災厄の相棒と協力して人々を幸福へ導く手助けをし始める。気まぐれか、善意か、禍殃を招く男の真意は、彼に幸福の音を届けた同類ですら理解し切れない。(ルリアノート登場人物紹介 SSレア[災愛なる魔術師]ロベリア(バレンタインバージョン) より)
ロベリアは“アーカルムの転世”に登場する重要人物で、胎動する世界により生み出されたアーカルムの星晶獣“ザ・タワー”と契約している魔術師。
少々キザっぽく自信家な青年で、「全空一の天才魔術師」と自称するほどですが、コンセール(音魔術)という特殊な魔術を独自に作り上げるなど、その実力は折り紙付き。
※1▲「空を歩く」という離れ業をサラリとやってのけるロベリア。「全空一の天才魔術師」と自称するのも納得な実力です。
また、「人は誰しもが幸福に生きる権利を持っている」という独自の幸福論を掲げるなど、気さくな中にどこか風変わりな雰囲気を見せており、何故か興味を惹かれてしまう何かを持った男です。
※1▲自他ともに認める天才ですが、人にものを教えたり説明したりすることは苦手な様子。……その理由には詩的な言葉遣いも関係していそうです。
超天才魔術師のもつ二面性
詩的な言葉遣いと少しキザな態度が印象的なロベリア。「アーカルムの転世」初登場時には主人公にも気さくに接するなど好青年のように見えますが、独自の幸福論に従い彼の幸せ……「人間の壊れる瞬間の音の収集」という猟奇的な行為に身を委ねるバイオレンスな一面も持っています。
そんな平穏と狂気の二面性を持つロベリアですが、彼にとってはその両方が矯正することを必要としないありのままの本来の姿の様子。それが、彼の底知れない不気味さを感じさせる一端となっているのでしょうか。
仲間になった後は主人公達への恩義に報いるため、その力を世界のために使うようになる一方で、自らの性分については一貫するスタンスを取るなど、ある種の浮世離れした印象も与える彼の言動には、「魔術師の正位置」の暗示である「才能」を感じさせる……のかも?
※1▲自らの性分を肯定する一方、「償う」という発言には世間一般の法と価値観も理解できていることが伺えます。
自身の肉体を破壊され続けるという拷問と呼んで差し支えない状況においても、自らの幸福がどのように満たされているのかを朗らかな口調でうっとりと実況する姿には奇妙な倒錯感を覚えます。し、幸せそうで何より……なのでしょうか。
※1▲「天才」であり「天災」というダブルミーニングも、彼を構成する二面性の一部と取れそう……?
「塔の正位置」の暗示とは
主人公の破壊に失敗してしまったことで、星晶獣“ザ・タワー”によって今まで自身が与えてきた破壊の数だけ自身の肉体を破壊され続ける……という、タロットの「塔の正位置」の暗示のひとつ「崩壊」そのものな状況に陥ったロベリア。一度でも失敗するとそれまでの破壊がその身に返ってくる、という“ザ・タワー”との契約は、一般的な視点で見ればロベリアの破滅への第一歩だったように映りますが、彼らの価値観に寄り添ってみると真逆の意味にも受け取れるところがまた印象的です。
最終上限解放フェイトエピソードでは、主人公と出会う前の自分と似た“ザ・タワー”を制御できない場合(出現する選択肢を誤った際のルート)にお互いに消滅するといういかにも「塔のアルカナ」らしい末路が用意されています。
しかし、ロベリアが「自身の壊れる音」という自身にとってのさらなる幸福を見つけたのは主人公に出会ったから、ひいては“ザ・タワー”と契約したからというのも事実。さらには、胎動する世界との戦いを経て「唯一無二と認めた相手を破壊する・される」という真の幸福を“ザ・タワー”と共に夢見るまでに至っています。
※1▲普通の感性であれば絶望的と言うほかない状況で、彼は何を思うのか……? それはこの言葉と表情が語っています。
タロットにおける「塔のアルカナ」は基本的に悪い事の暗示を意味するそうですが、吉兆と取れる解釈も決してないわけではないとのこと。その中には「破壊後の再生(好転)」というものも存在しており、特にロベリアは何度か物理的に破壊されているわけで……。“ザ・タワー”との契約はロベリアに幸福と不幸のどちらを呼んだのか。一般的な物差しでは測れない部分ですが、彼の表情を見る限りは幸福と言ってよさそうかも……?
※1▲ビィから逡巡交じりに「こいつら蘇ってマジでよかったのか?」と言われたロベリアと“ザ・タワー”。好みも感性も合致しており、その上(ロベリアの)欠点も補ってくれる。少なくともお互いにとってはかけがえのない相棒と言ってよさそうです。
幸福に生きるための極上のエッセンス
平穏と狂気、ありのままの二面性による複雑怪奇なロベリアの人間性は、タロットとは異なる方向で人を惑わす魔術師らしいといえるでしょう。そんな彼ですが、「人間は誰であろうと幸福に生きる権利を持っている」という幸福論とそれに則った幸せに対する姿勢は、彼について考える中で非常に重要なファクターと言えるかもしれません。
※1▲ロベリアが事あるごとに口にするフレーズ。それだけ彼が生きるうえでの大きな比重を占めているものと想像できます。
ロベリアが犯した殺人という行為については間違いなく悪であると断言できますが、あくまでその行為は幸福=破壊の音を求めるための過程や手段であり、命を奪うこと自体や金品などを目的としていない点は単純な殺人鬼とは一線を画した印象を与えます。
また、「他人の面倒を見るほどお人よしじゃない」と発言してはいるものの、自身と他人の「幸福」が違うことも正確に理解しており、自身と同じように他人が幸福を求める行動も否定することはありません。「他人にとっての幸福」を理解できるからこその推理眼を見せることもありました。
※2▲とある猟奇殺人鬼とまるで友人のように会話するロベリア。世間一般から外れた幸福感にも理解を示しながらも、「オレは」と前置きして自分たちの立ち位置を正しく認識しているバランス感覚も感じられます。
ロベリア自身が自覚的かは不確かですが、自身の特異性を理解し、その上で自らの意思を持って「幸福」のために行動するという、歪でありながらある種の超人として映る精神性が彼の魅力のひとつなのかもしれません。
※3▲ある年のクリスマスにて、サンタに会おうと行動した姿も印象的。サンタを信じる純粋さを持ちながら、世間一般の価値観では自身が「悪い子」ゆえに今まで会うことができなかった……と、理解しているとも取ることができます。
ロベリアの幸せを増幅する新たな要素
仲間になってからは騎空団の管理下で、目に見える猟奇的な行動は減ったように見える一方、イベントやフェイトエピソードでの活躍の切れ味に「まだまだ警戒しなければ……!」と我々を戦慄させるロベリア。しかし、主人公の仲間になったことで彼が幸せになるための新たな要素が生まれたようにも感じられます。
その要素は「抑圧と解放」。出会った当初は「魔術師の正位置」が暗示する如く行動力を持って幸福を追求していたロベリアですが、主人公を破壊することを至上の幸福であると見定めてからは、これまでに経験してこなかった「我慢」を強いられることに。
しかし、我慢に我慢を重ねた後のディナーがよりおいしく感じるように、抑圧した欲望を解放した時の幸福感が一際大きくなることは自明の理。そのことはロベリアも理解しているのか、より幸福に生きるために自身を律することすら楽しんでいるようにも見えます。現状では主人公がロベリアを監視することでその手綱を握っているという構図ですが、実は主導権を握っているのはロベリアなのかも……?
※2
▲主人公から度々辛辣な反応を返されるロベリア。しかし、それすら楽しんでいるようにも……?
※2▲リードを握るのは主人公。しかし、その主導権を握るのは……? 色々な意味で今後の動向が気になるキャラクターです。
新たに登場したバレンタインバージョンでは、それを裏付けるかのような少し刺激的な上限解放後イラストが公開されています。ロベリアの考えたバレンタインの贈り物とは、一体何なのでしょうか!?
▲SSレア[災愛なる魔術師]ロベリア(バレンタインバージョン)(上限解放後)※イラストは主人公を男性に設定したバージョンです。
【注釈】
※1:SSレア[禍殃なる魔術師]ロベリア フェイトエピソードより
※2:アーカルムの転世外伝“THE TOWER”より
※3:シナリオイベント「メリー・クリスマス!(2022年/聖夜を取り戻せ)」より
※画像はゲーム画面のキャプチャーを含む。
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