『犬夜叉』の殺生丸と犬夜叉の娘達の物語を描くオリジナルTVアニメ『半妖の夜叉姫』が、現在読売テレビ・日本テレビ系にて土曜夕方5時半から大好評放送中。本作では殺生丸と犬夜叉の娘達をメインキャラクターとした、新しい物語が展開。主人公となるのは、とわ、せつな、もろはという、妖怪と人間の血を引く少女たちだ。そんな3人の“半妖の夜叉姫”たちが現代を、そして戦国時代を、縦横無尽に暴れ回る姿が描かれている。
この度、殺生丸の娘・日暮とわ役の松本沙羅さん、せつな役の小松未可子さん、そして犬夜叉とかごめの娘・もろは役の田所あずささんにインタビュー! 毎週驚きの事実が明かされている中で一番印象に残っていることや、オーディション秘話などを直撃。そして「『犬夜叉』の大ファン」と豪語する3人が好きなキャラクター、さらに今後の展開として期待することなどをたっぷりと語ってもらった。
松本沙羅、小松未可子、田所あずさインタビュー!
――『犬夜叉』の娘たちの物語が作られると発表になった際、SNSで大きな話題となりました。皆様も驚かれたのではないでしょうか?
松本:本当に驚きました。幼少期に『犬夜叉』を見ていたので、そのキャラクターたちに子どもが生まれるということが、第一の衝撃でした。最初に思ったのが「どうやって生まれたのかな?」ということ。ファンタジー要素が強い作品なので、普通の人間が生まれてくる形ではない方法だったのでは……という変な想像をしてしまうくらい、私の中で衝撃が走りましたね(笑)。
田所:私も幼い頃にアニメを見ていて、とても美しい形で完結したことを知っていたので、「まさか新しい物語があるなんて!」という驚きもありましたが、「大好きな作品の続きがまた見られる」という喜びも大きかったです。でも、犬夜叉さんとかごめさんの子どもというのは想像できましたが、殺生丸さまの子どもというのが衝撃で。「誰との子だ!?」と(笑)。オーディションを受ける前に、キャラクターデザインを舐めるように見てしまいました(笑)。もろはちゃんが犬夜叉さんとかごめさんを受け継いだ容姿だったので、とても感慨深くなったことを覚えています。
小松:オーディションのお話をいただいた時に、タイトルが『半妖の夜叉姫』だったので「犬夜叉みたいなタイトルだなぁ」と思ったら、正当な“犬夜叉ワールド”を引き継いだ作品だということで、本当に驚きました。次世代に受け継がれていく子どもたちのお話と書かれてあり、しかも犬夜叉と殺生丸の娘という! 私も『犬夜叉』を読んでいたので、懐かしさを感じたと共に「知らない犬夜叉の世界が生まれる」とワクワク感が大きかったです。
――『犬夜叉』に登場していたキャラクターも多く登場する本作。収録現場はどのような感じなのでしょうか?
松本:この状況下なので、少人数での収録ではあるのですが、夜叉姫3人の絡みが一番多いので、この3人はだいたい一緒になることが多いです。収録の順番もこだわってくださっていて、お芝居は“生もの”なので、なるべく絡みがある人と一緒に収録できるようにしてくれています。
小松:もろはは単独行動が多いので、まったく会わないということもありましたけどね(笑)。
田所:そうなんですよ~(苦笑)。絡まないとお会いできないので……。一時期、獣兵衛さん(CV:小山剛志)と一緒なことが多かった時がありました。
小松:一度に録る人数は少ないですが、夜叉姫たちはほとんどのキャラクターと絡むので、私たちはゲストのキャラクターの声優さんとも一緒にお芝居することができています。その時にお話させていただくのですが、「(『半妖の夜叉姫』の放送を)子どもが楽しみにしているんです」と言ってくださることが多くて。私たちの他にも『犬夜叉』の作品の影響を受けている方がいて、時間が短いながらも作品愛について語れているので、キャスト同士のコミュニケーションは結構取れている作品だと思います。
田所: “犬夜叉ファミリー”に入れてもらえている感じがして、とても嬉しいです。
――演じていて印象的だったシーンは?
松本:物語が大きく動いたきっかけでもあった、14話。とわとせつなが小さい頃にどうして森の火事に巻き込まれたのか、その犯人がわかるというエピソードになっているのですが、あのお話は、とわとせつなを離れ離れにした犯人が出てきたにも関わらず、その敵に同情してしまいました……。
小松:情熱的だったよね!
松本:それが切なくて、でも儚く美しくて。その犯人となる焔(ほむら)というキャラクターが自らの炎で自分を焼いてしまうシーンがあったのですが、収録中にジーンとしてしまいました。とわが、目の前で起こっていることに対して動けなくなった理由がわかるくらい。せつなに「しっかりしろ!」と呼び戻された感覚が今でも忘れられないです。しかも、焔が犯人かと思ったら、焔に森を燃やすように指示した真犯人がいたりして! その近くに父親もいるし……「何がしたいんだ!?」とわけがわからなくなりました。たくさんの衝撃があったので、特に印象に残っていますね。
田所:私はエピソードというより、「『犬夜叉』ならではだなぁ」と思って印象に残ったのが、驚きながらや危機的状況にいながら、ワザを打ちながら状況説明するところ(笑)
松本:もろははそうかも!
小松:もろはは説明多いよね(笑)
田所:ビックリしつつもちゃんと言葉で説明してるんですよね。そういえば『犬夜叉』でこういうシーンが多かったな~と思って。敵も説明してくれたりするし、攻撃するのを待っててくれたりもするんですよ(笑)。
小松:親切だよね(笑)
田所:とはいえ、戦闘シーンの勢いは残さないといけないし、感情面の驚きを表現しなきゃいけないしで、技術面ではかなり大変でした。でも、先輩たちもやってきたことなので、私もしっかりとその要素を表現しなきゃと、苦戦しながらも頑張っています。改めて『犬夜叉』を見返してみると、弥勒さまがそのポジションでした(笑)。
小松:弥勒さま、確かに説明多かったかも(笑)。私が印象的だったのは「半妖なら絶対あるよねこのエピソード」と思っていた朔の日のエピソード(第12話)。また、息子の翡翠との関係性が描かれた第13話の弥勒さまも登場したエピソードも好きですね。弥勒さまの「ただ山に引きこもっているだけじゃないんだぞ」ということが、ちゃんと翡翠に伝わって良かったです(笑)。弥勒さまに惚れ直しました!
――毎話さまざまな謎が少しずつ明らかになっていきますが、特に一番驚いたことはなんでしょうか?
一同:むずかしい! 毎回驚いてますもん!
田所:私は、第15話で焔が是露に「あの森を燃やしておしまい」と言われて、殺生丸さまがそれを聞いていたにも関わらず、何も言わずに去っていくところかな。「子どもたちのこと、愛してないのだろうか・・?」と、まさかとは思いつつ不安になりました。
松本:あそこだけ見ると、そう思っちゃいますよね。
田所:私はその後の話も驚いたなぁ。
松本:黒真珠の中に犬夜叉とかごめを入れたところですよね? あそこは「お父さん……」と感動しました。いや、感動というか“納得”かもしれません。「殺生丸さまが何の考えもなしにあんなことしないよね」という。
小松:殺生丸は、大事なことは言わないだけだからね。
松本:口下手なだけなんだってことがわかりました。
小松:私の一番驚いたことで言うと、実はこの後にあるんです。ネタバレになっちゃうから言えないんですけど……理玖の正体が……ゴニョゴニョ
松本:私たちもそれはたまたま聴こえちゃっただけなんですよ(笑)。
小松:私たちが本来聞いていい話じゃなかった(笑)。私たちは本当に、台本をもらうまでこれから先がどうなるかっていうのを聞かされないんですよ。
松本:理玖に関しての話は、たまたま聞こえてきたキーワードで「そうだったんだ!?」と驚いたので、恐らく視聴者の皆さんも相当驚くと思います。お楽しみに(笑)!
小松:理玖が初登場した時に、若干匂わせてはいるんだけどね……。
松本:勘の良い方は「あれ?」と思っていると思います。
小松:あとは、印象に残ったシーンでも言っちゃったのですが、弥勒さまがこれまで何をしていたかということですね
松本:私もです! きちんと歳を取っていたことにも驚きました。
田所:良い年の取り方されてましたよね(笑)。めちゃめちゃかっこよかったです。風穴がなくなって、どうしていたのかというのは気になっていたので。
松本:弥勒と珊瑚の子どもが生まれたのは『犬夜叉』で知っていたのですが、子育てや子どもとのやりとりは描かれていなかったので、ずっと気になってはいたんですよね。でも、息子とのコミュニケーションを見て、好きなキャラクターだったこともあって「良いお父さんになって!」と感動しました。弥勒さまはお父さんになっても変わらないということにキュンキュンしましたね。
田所:かごめさんと珊瑚さんの、お母さん同士の会話も良くないですか? ママ友会話(笑)。かごめさんに対して「産まれるのもうすぐなんでしょ? 足元には気をつけてよ」と珊瑚が気を使っている感じが、すごく沁みました。もろはちゃんを演じている身として、第16話は必見です!
小松:もろはの過去を大きく取り上げた回はそれまでなかったしね。
田所:なぜもろはちゃんがお金を稼いでいるのか、その理由がわかる回にもなっています。一度「そんなに稼いでどうするんだ」って聞かれたこともあったんですけど、はぐらかしていますしね。
――チェックした方が良い回が多いですね(笑)
松本:第14話、第15話、第16話がかなり濃いですからね!(笑)
田所:確かに!
小松:情報量が多いよね。
――先ほど松本さんが「弥勒さまが好き」と言っていましたが、皆さんのお好きなキャラクターを教えてください。
田所:私は、琥珀くんと殺生丸さまが好きです。琥珀くんは、ひどい目にあって、自分を犠牲にしてきたという切ない生き方を見て「幸せにしてあげたい」と思いました。矢島(晶子)さんのお芝居が好きだということも大きくて、声から滲み出る悲壮感に、保護欲 をくすぐられました。今は大人になって、しっかり退治屋の仕事を継いでいて……なぜか私が誇らしいです(笑)。良い男になって……。
松本:私は、弥勒さまと奈落が好き過ぎて! 奈落に対しては、最初は「こういう歪んだ愛ってあるんだ!」という衝撃が大きかったです。桔梗に対して、ポッと心の中に火が付いたものがあったのが始まりだったのですが、そこからまさかあんな流れになるだなんて……。ちょっとしたきっかけで芽生えた感情が、奈落本人からすると何よりも大きなエネルギーになって、ああいう行動を起こさせた。それもそれで一つの“愛”なんだなと、「学んだ」と言ったら変ですね(笑)。弥勒さまに関しては、ただ純粋にかっこいいという思いです。グループの中に1人いてくれると、すごく助かるポジションですよね。例えると、生徒会長じゃない、副会長なところが好きです。一番暴れまわる人の下についている、縁の下の力持ち。見知った仲になると口が悪くなるギャップも大好きです。
小松:私は、影響を受けているのはかごめなのですが、好きなのは神楽ですね。奈落の一派ではあったのですが、「本当に奈落から生まれたの?」というくらい心が揺れるし、どこか人間っぽかった。奈落から生まれた存在って、奈落がもともと持っていたものから生まれていると思うのですが、神楽は奈落の中にかすかにあった“人の心”を持っていたんじゃないかな。最後に風になって自由になったというのも、すごく感情移入しちゃいました。殺生丸に看取られて死んでいったというシーンも忘れられなくて。心のどこかで殺生丸に惹かれていて、頼りにしていたし、その関係性も好きでしたね。とにかく尊かった……。なりたいと思ったのはかごめですが、生き様に心奪われたのは神楽でしたね。
――3人が思う、とわ、せつな、もろはの魅力を教えてください。
松本:とわは、せつなともろはと違って命がけの争いのない現代で育ったので、戦国時代で生きるとなると、やはり「弱すぎる」と言われるシーンもあって。私は、とわはそんな事を言われたら「そんなことない!」って突っぱねるキャラクターだと思っていたんです。でも、せつなやもろはに言われると、その事実を飲み込んで改善しようとするんですよ。そんな、根っこの部分が柔らかさから、草太一家(日暮草太:かごめの弟)に育てられたとこいうことや、お母さんの血を感じます。
小松:せつなはとわと真逆で、戦国時代で育ったこともあり、戦いの場面でも冷静。また、話し方や考え方が、殺生丸の血を色濃く受け継いでいると感じます。でも、退治屋の皆さんに育てられたという環境もあって、ちゃんと人の心も通っているんですよね。それが一番直接的に殺生丸と違う部分なのではないでしょうか。まだ14歳ということもあって、等身大の心の揺れみたいなものもしっかり出す子だなと思います。冷静に戦っている反面、とわのやり方・生き方を目の当たりにして「そういう考え方もあるんだな」と柔軟に受け入れるとか……。口には絶対出さないですけどね(笑)。台本上では「……」となっているのですが、そういったシーンは彼女なりに噛みしめて考えているんだろうなということを意識して演じています。あとは、たまにギャグシーンがあるのですが、彼女は意外に楽しんでいるんですよね(笑)。地味にノリが良い。人の中で育った影響なのかな?
田所:もろはちゃんは、一見ちょっと馬鹿っぽいですよね(笑)。でも、考えるより先に行動するという無邪気な面もありつつ、戦国時代を1人で生き抜いてきたということもあり、戦いに長けています。また、夜叉姫3人の中では一番策を練って指示出しするという意外なギャップもあり、目が離せないキャラクターだと思っています。私がついていくのが大変なくらい、表情も感情もコロコロ変わるので。でも、そこが見ていて飽きないし、彼女の魅力ではないかと。戦国時代を1人で生き抜いてきたからこその気高さやしたたかさ、大人じみたところもありますが、子どもならではの無邪気さも兼ね備えていて、本当にかわいらしい子だなと思います。
――先ほど、3人は一緒に収録することが多いとおっしゃられていました。お芝居を受けての印象や、刺激を受けて演技を変えようとした部分などはありますか?
松本:オーディションの際にいただいた資料が、高橋留美子先生(『犬夜叉』原作者)がデザインしてくださったキャラクターデザインと簡単な相関図だけだったのですが、「このキャラクターたちがアニメーションになって動いた時、どんな声になるんだろう」ということがあまり想像つかなかったんです。そして、いざ収録が始まって、お2人のせつなともろはの声とお芝居を聞いた時「なるほど!」と納得したんですよね。お2人はキャラクターを掴むのが本当にお上手で、「2人に迷惑をかけないようにしなきゃ……!」と思ったのを覚えています。
田所・小松:いやいやいやいや! こちらこそ!
松本:いやいやいや(笑)。本当に追いつくのが大変で、今も毎話毎話2人からもらえるものがたくさんあります。
田所:私は、もろはちゃん以外の2役もオーディションを受けたんです。でも、私も沙羅さんと同じく、キャラクターの声が想像つかなかったんですよね。もろはちゃん役に選ばれて、実際に一緒に収録させていただいた時に、2人の声を聞いて「これだ!」と(笑)。「答えを見た」と言っても過言ではない。とわは現代で育ち、戦国時代に来てしまったからこそ揺れ動く難しい役どころ。そんなとわにどうしても味方したくなる感じに、沙羅さんの人柄がにじんだ真っすぐなお芝居がピッタリだと思いました。
松本:わ~! 嬉しい……
田所:小松さんのせつなちゃんも、殺生丸さまがすごく滲んでいる。女性だから、成田(剣)さんのお芝居を滲ませるのってすごく難しいと思うんです。自分もオーディションを受けたから、難しさを知っている中で、小松さんはその強さを出しながら、でも14歳のかわいらしさも表現しているし。せつなちゃんの幅広さをより惹きだしているのは、小松さんの“腕”だなと思いました。
小松:うぅ~(照れて顔を隠す)
一同:笑
田所:だから、私の方が「2人に付いて行かなきゃ」という気持ちでいっぱいです。いつも反省ばかり。落ち込みながら帰っています。
松本・小松:いやいやいやいや
小松:ころあずちゃん(田所さんの愛称)の言った「人柄が出ている」というのが、本当にその通りだと思います。とわは見た目がきりっとしていて、絵だけ見ると男の子っぽく見えるのですが、すごく人懐っこいんですよね。その柔軟さが、おそらく日暮家に育てられたこともあっての部分なんじゃないかと思います。また、沙羅ちゃんも本当に人懐っこくて、フラットで人との壁がまったくないんですよ。誰とでも仲良くなれる。台本上でとわのセリフを見ると、せつな的には「めんどくさい」となりがちなのですが、そんな人懐っこさが加味されることで、せつなも影響を受けてしまうんだと思います。
もろはは、まさしく犬夜叉とかごめの血を受け継いだお芝居を、ころあずちゃんがストレートに演じていて犬夜叉のガサツなところや、かごめの芯の強さが絶妙に合わさっている。また、ころあずちゃんの中にあるフワっとした部分や、おちゃめな抜け部分がもろはに合わさって、よりかわいくなっているんです。イラっとしちゃうところも、もろはらしさでせつなも受け止めちゃう。これはころあずマジックですよ(笑)!
――とわ、せつな、もろはの関係性を3人に当てはめたらどうなりますか?
全員:そのまんまですね!(笑)
小松:割とそのまんまな感じがありますね。役割ですかね? 例えば沙羅ちゃんだったら、すごくムードメーカーで人懐っこくて何事にも物怖じしない、ある意味切り込み隊長。ポジション的にはとわにそっくりだと思います。もろはは、キャラクター的には元気いっぱいエネルギッシュで、犬夜叉とかごめの血をもろに受け継いでいますけど、夜叉姫の中ではバランサーなんですよね。結構空気読んでいて、「ここから先は行かない」というテリトリーがある。例えば、お金を稼いでいる理由を話さなかったり。最初からフルオープンじゃないところが、ころあずちゃんに似ているのかなって。
松本:わかる! だからこそ、より知りたくなるんですよね。「もっと見せてよ!」的な(笑)
――小松さんとせつなの共通点は?
小松:せつなは大事なところでちゃんと自分の意見を伝えられる子なんです。冷静に判断して、言わない時は言わない、言う時は言うという匙加減をしっかりしているのですが、私も「ここは黙ってよう」というジャッジをしている気がします。人の話を聞いていなさそうなシーンでも、せつなはたぶん聞いているんです。でも、あえて何も言わないんですよね。「答えない」という選択肢を持っているんです。無言でいるのは、聞いていない、答えたくないということじゃなくて、彼女の中で色々と考えている時間だと思っていて。それは私自身もすごくわかる気がしています。
松本:夜叉姫3人の“軸”になっているのがせつなだと思っているのですが、私たち3人の中でも「未可子さんがいないと」っていう感覚があります。困った時に、未可子さんの方チラッと見ちゃう(笑)
田所:未可子さんは冷静にちゃんとみんなのコトを見てくださっているので、困った時に頼っちゃうんですよね。3人で買い物に行った時に「買い過ぎですかね?」と聞いて、未可子さんに「買い過ぎ」って言われたら棚に戻すということがあります(笑)。そういうジャッジも任せてしまったりして、甘えちゃうんですよね。
小松:意外と何も考えてないんだけどね(笑)
――3人が思う『半妖の夜叉姫』の魅力とは?
松本:先ほど未可子さんが言っていた、共演者の方が「子どもが楽しみにしている」ということもあって、『犬夜叉』を楽しんで観ていた方にとっては、親子で楽しめる作品になっているのではないでしょうか。『犬夜叉』から続けて出てくるキャラクターもいますし、色んな所で色んなものが絡み合っている。それを考察して、自分なりに紐解いて行き、後々ストーリーに照らし合わせてみると面白いと思います。『犬夜叉』では結構恋愛要素も多かったので……『半妖の夜叉姫』では誰と誰がくっつくのかな? とか、妄想して楽しんで観ても良いのではないでしょうか(笑)。
田所:考察は私たちもやってますよね(笑)。私たちキャストにも先のことはあまり教えていただけないので、勝手に盛り上がっています。『犬夜叉』を楽しんでいた方にとっては、お気に入りのキャラクターがどんな人生を送っていたのか気になるところではありますよね。それが『半妖の夜叉姫』では知ることができるので、そこが大きな魅力だと思います。また『犬夜叉』同様に、キャラクターたちが全員美しい。麒麟丸さまは、一瞬で好きになっちゃいました(笑)。悪役も個性豊かで、「知りたい」と思ってしまう。だから先を観てしまうんですよね。謎が多いからこそ見逃せないし、その世界に入り込んじゃうところが魅力だと思います。
小松:『犬夜叉』を見ていた世代からすると、犬夜叉のいない“犬夜叉ワールド”というのが不思議な感覚で。娘たちが主人公となって、親たちと出会えていないという謎解き部分が、ある意味ストーリーの軸となっています。『犬夜叉』は桔梗との怨恨や、かごめとの恋愛要素も物語にあったのですが、今回は自分たちの出生を知っていくというのが大きな要素となっているので、そこが魅力だと思います。また、要所要所で匂わせられる犬夜叉と殺生丸達の存在に病みつきになります。
松本:上手いんですよね、出し方が。
小松:そうなの! 足だけ出てるとかね(笑)。それが従来のファンにはたまらない要素ですね。
――ありがとうございます。では、『半妖の夜叉姫』の今後の展開として、3人が期待していることがあったら聞かせてください。
松本:期待で言ったら、お父さん同士が何かやってくれることを期待したいですね。夜叉姫たちがピンチの時に駆けつけてくれたら嬉しいな。
小松:親子の会話は見たいよね。
松本:緊張するなぁ……
田所・小松:確かに! 緊張する!
小松:どんな話するんだろうとか、どんなことを語り掛けてくれるんだろうとか、色々妄想が膨らみます。
松本:いざ本当に対面することがあった時、なんて呼ばれるんだろう? かごめはもろはのことを「もろは」と呼んでいる回はありましたけど……。もし殺生丸さまに「とわ」って呼ばれたら、鼻血出ちゃうかも(笑)
田所・小松:笑
小松:時代樹との会話で、せつなは「殺生丸などは知らん!」って言っちゃってるから(笑)。いざ父親に会っても「お前が殺生丸か」とか言っちゃいそうだなあ。でも「せつな」って呼んでほしいですね(笑)
全員:親子の交流が見てみたい、ということで(笑)
――ありがとうございました!
放送情報
■TVアニメ『半妖の夜叉姫』
読売テレビ・日本テレビ系 土曜夕方5時30分より放送
※一部地域を除く
【メインスタッフ】
監督…佐藤照雄
シリーズ構成…隅沢克之
メインキャラクターデザイン…高橋留美子
アニメーションキャラクターデザイン…菱沼義仁
音楽…和田薫
美術監督…池田繁美・丸山由紀子
色彩設計…佐藤美由紀
撮影監督…小川滋見
編集…新居和弘
音響監督…名倉靖
アニメーション制作…サンライズ
製作…サンライズ・小学館・読売テレビ
【メインキャスト】
日暮とわ…松本沙羅
せつな…小松未可子
もろは…田所あずさ
公式HP:http://hanyo-yashahime.com/
公式Twitter:@hanyo_yashahime
©高橋留美子/小学館・読売テレビ・サンライズ 2020
Source: PASH! PLUS