“島国の根”と書く神話の地、島根・出雲を目指して駆ける少女の旅と成長を描く劇場オリジナルアニメ「神在月(かみありつき)のこども」が2021年公開予定であると発表され、キービジュアルと公式サイトが解禁されました。
日本各地では、旧暦の月名で10月のことを神無月と呼びますが、出雲では神在月(かみありつき)と呼ばれます。これは、日本各地で神がいなくなっている理由が、翌年の縁を結ぶ会議・神議り(かみはかり)のために出雲大社に集うからである――といういわれを題材に、人と神、各地と出雲、そして島国の根にある”ご縁”をアニメーションとして描くとのことです。
主人公のカンナは、母を亡くしたことを機に大好きだった走ることと向き合えなくなってしまった少女。そんな彼女の前に神使の兎・シロと鬼の少年・夜叉が現れ、出雲への旅にカンナをいざないます。
主人公のカンナ役は、若干17歳にして是枝裕和監督の映画作品の数々に出演した実績を持つ蒔田彩珠さんに決定。シロは坂本真綾さん、夜叉は入野自由さんが演じます。スタッフは、原作・コミュニケーション監督を四戸俊成さん、アニメーション監督を白井孝奈さん、プロダクションマネージャーを里見哲郎さんが務めます。
【カンナ役・蒔田彩珠さんのコメント】
声優のお仕事に憧れていたので、お話をいただいた時はとても嬉しかったです。初めて台本を読んだ時に、その気持ちがいっそう強くなりました。カンナが神様や仲間たちと出会い、悲しみを乗り越え成長していく様子は、観る人に勇気を与えてくれます。その時々の心の揺れ動きを伝えられるよう、心を込めて演じたいと思います。スタッフの方々が、この作品を届けようと奮励努力されているお姿や、沢山の方々からの応援や励ましを受け、みんなで一緒に作り上げているんだな、カンナは本当にみんなに愛されているんだな、と感動しています。その一員になれることがとても誇らしく、私もカンナに精一杯の愛情を注いでいきたいなと思っています。
【原作・コミュニケーション監督 四戸俊成さんのコメント】
2020年から2025年、東京五輪から大阪万博。世界中の方々が日本に興味をもっていただける時流に、この島国の根と書く「島根・出雲」の”神在月”をアニメでひも解き、お伝えしたい。そうした想いで2017年頃から企画を進めてきた「神在月のこども」ですが、原作を書く中で、主人公カンナの旅や成長をとおして描き出そうとしてきた”ご縁”という価値観が、現在、より大切となる状況に向かっているように感じています。少しでも多くの方々の心に希望のようなものを灯せればと願い制作に邁進する中で、この度、とても心強い出演陣の皆さまがキャラクターたちに魂を宿してくださることが叶い、大変嬉しく光栄な思いです。また、心通う制作陣や出演陣の方々とともに劇場オリジナルアニメをつくりあげる”ご縁”に満ち満ちた日々を追体験いただけるよう、公式サイト等でリアルタイムメイキングを発信いたしますのでぜひご覧ください。
【プロダクションマネージャー・里見哲朗さんのコメント】
地震、噴火や大火などの大災害が今よりもはるかに多かった江戸時代。日本を訪れた出島のオランダ人たちは、災害に何度も遭い、嘆き悲しみ逃げ惑うひとびとの記録を本国オランダに送っていました。そのなかで被災した日本人が、絶望的な状況下でも笑い、すぐさま家を、そして暮らしを立て直していくさまに驚き、印象的に語っているそうです。「神在月のこども」の企画は安定した時代に立てられ、今、激動の時代に制作が進められています。おそらくこの激動を克服した新しい時代に世に出て、みなさまにご覧いただくことになると思います。名も知れぬ江戸時代の日本人と同じように、これからの再建の時代に少しでも笑顔でいられるよう制作を務めていきます。
Source: WebNewtype
劇場オリジナルアニメ「神在月のこども」2021年公開! 神々のおわす出雲を目指して駆ける少女の旅を描く
劇場オリジナルアニメ「神在月のこども」2021年公開! 神々のおわす出雲を目指して駆ける少女の旅を描く>